
韓国のオンラインゲーム運営企業「NCソフト」は、2025年下半期にリリース予定の新作モバイルゲーム「Aion 2(アイオン2)」で再起を狙っている。ここ数年、新作の不振と業績悪化に悩まされてきた同社は、今年「リネージュM」の中国配信許可に加え、「Aion 2」の成功により2026年の売り上げ2兆5000億ウォンを目指す。
「Aion 2」は2008年に発売されたPC MMORPG「Aion」の後継作で、知的財産(IP)を活用して開発された。原作の世界観を受け継ぎながら、ゲーム内のワールドスケールを36倍に拡張し、戦闘システムを刷新した8種類のクラス、200以上の細かいキャラクターカスタマイズ、少人数のダンジョン戦などを特徴としている。
NCソフトは6月末、一般ゲーマーやゲーム系YouTuber計100人を招待し、開発中の「Aion 2」の限定プレイテスト(FGT)を実施した。参加者からは、Unreal Engine 5を用いた高精細なグラフィック、声優の演技、UI/UXの完成度などに対して好意的な評価が寄せられた。
同社の長年の課題とされてきた課金モデル(BM)についても「TL」に類似した仕組みで、「課金圧」が控えめだと評価されている。ガチャ要素も現時点では実装されていない。こうしたフィードバックを受け、NCソフト内部でも「久々の好感触」と士気が高まっている。
「Aion 2」は競合タイトルが少ない今秋の市場で有利に立てそうだ。大作「GTA6」が来年に延期され、同時期の国産大型タイトルは限られていることから、話題性と市場支配力を持つ可能性が高いとみられている。
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