2025 年 11月 24日 (月)
ホームライフスタイル韓国LG生活健康、代表交代で勝負手…北米中心にグローバル再編を加速

韓国LG生活健康、代表交代で勝負手…北米中心にグローバル再編を加速

LG生活健康のイ・ソンジュ社長=LG生活健康提供(c)news1

韓国の大手生活用品・化粧品企業「LG生活健康」が代表交代を通じて体制刷新に乗り出す。新任のイ・ソンジュ社長は仏ロレアル(L’Oréal)出身のグローバル経営人材で、北米をはじめとする世界市場でのポートフォリオ多角化を主導し、K-ビューティーを代表する企業としての地位を強化する。

LG生活健康は9月29日の取締役会で、10月1日付けでイ・ソンジュ氏を新CEOに選任すると発表した。イ・ソンジュ氏はロレアルやユニリーバ(Unilever)などグローバル化粧品大手で30年にわたりキャリアを積み、キール(Kiehl’s)、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、メディヒール(Mediheal)、AHCなど多様なブランドを育て上げたマーケティングの専門家だ。

ロレアル・コリアで広報と企業コミュニケーションを担当した後、イヴ・サンローランやキールのブランドゼネラルマネージャーを務め、韓国をキールの世界第2位市場に押し上げた。さらにキール国際事業開発担当副社長として売り上げを倍増させ、ロレアル内でランコム(Lancôme)に次ぐ主力ブランドへと育成した。

その後はエルエヌピーコスメティック(L&P Cosmetic)で米国法人代表を兼任し、マスクパックブランド「メディヒール(Mediheal)」の北米市場進出を指揮。さらにユニリーバ傘下のカーバーコリア(Carver Korea)の代表としてAHCブランドのアイデンティティ確立や競争力強化にも貢献した。

LG生活健康はこれからイ・ソンジュ氏を中心に、中国依存を下げつつ海外事業の多角化を進める「グローバル・リバランシング」を加速させる。近年は「ドクターグルート(Dr.Groot)」「ザ・フェイスショップ(The Face Shop)」「フィジオゲル(Physiogel)」などを米国市場に投入し、北米売り上げの拡大が続いている。さらに買収した米国化粧品企業エイボン(Avon)やザ・クレムショップ(The Crème Shop)との相乗効果も期待される。

同社は「イ・ソンジュ氏はロレアル出身として多様なブランド事業を統括した経験を持ち、卓越したマーケティング感覚で化粧品事業のステップアップを主導できる適任者」と説明している。

前任社長のイ・ジョンエ氏は「新CEOを中心に来年以降の新たな成長を準備すべきだ」と判断し、定期人事を待たず退任を決意した。

(c)news1

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