2025 年 7月 31日 (木)
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韓国LCC「安さ」では勝てず…生き残りへ機材刷新に挑む

(c)news1/MONEYTODAY

韓国の格安航空会社(LCC)が価格競争で劣勢となり、運航品質とブランド力の強化に舵を切っている。大韓航空とアシアナ航空の合併によって顧客の大手志向が強まり、LCCは単なる「安さ」では支持を得にくくなった。

2025年上半期、LCCの旅客数は前年同期比で減少した一方、大手は増加傾向にある。市場最大手の済州航空でさえ、事故の影響から脱却できず苦戦が続く。LCC各社は設備や路線、サービスが類似しているため価格以外での差別化が困難で、収益も悪化している。済州航空は407億ウォンの営業損失が予想され、他社も軒並み減益や赤字幅拡大が見込まれる。

背景には生活水準の向上により、安定したサービスを求める顧客が増えていることがある。LCC型の従来モデルでは限界があり、各社は価格以外の価値提供へと動き出している。欧州路線の拡大や新型機の導入により、ブランド力の向上と生存競争への備えを進めている。

中核となるのが「機材の近代化」だ。燃費効率に優れ、炭素排出を抑えられる最新機の導入で、運航品質と信頼性を向上させようとしている。済州航空は737-8型機を導入し、2030年までに平均機齢を5年以下に下げる計画を進行中。ティーウェイ航空も機材更新を積極化し、2027年までに737-8型を20機体制に、平均機齢は8.9年に抑える方針だ。

イースター航空は600億ウォンを増資し、新造機の導入に着手。エアプレミアも最新型787-9を続々導入している。機材刷新は単なる更新ではなく、安全性や信頼性を高め、LCCの競争力を飛躍的に強化するための必須戦略となっている。

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