2025 年 4月 8日 (火)
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韓国KT、AIでボイスフィッシングを防止…2カ月間で160億ウォンの被害、未然に防ぐ

(c)KOREA WAVE

韓国通信大手KTが人工知能(AI)を活用したボイスフィッシング検知サービスを商用化している。同社は開始後2カ月間の運用成果を公開し、AI技術が実際にボイスフィッシング被害の防止に貢献していることを証明した。

KTは今年1月22日、AIボイスフィッシング検知サービスをリリースした。その運用データを分析した結果、「注意」および「危険」と分類された通話1528件のうち、検知精度が90.3%に達したと発表した。特にこのうち392件(25%)は、警察庁のボイスフィッシングブラックリストまたは検察・警察を装った事例と確認され、通知機能が実質的な被害防止に効果的だったことが示された。

KTは、政府が発表した2024年のボイスフィッシング1件あたりの平均被害額(約4100万ウォン)をもとに換算した場合、約160億ウォン規模の被害防止効果があったと分析している。

一部では、料金請求や収納に関する正常な通話が誤検知されるケースもあったが、KTは上半期中にAIエンジンの高度化とホワイトリストの更新を通じて検知精度をさらに高める。

警察との連携も被害防止に重要な役割を果たした。KTはソウル警察庁と協力し、検知技術と警察が確保した悪性アプリのインストールURL情報を連携した。その結果、ボイスフィッシングが疑われる番号と通話した顧客が該当URLにアクセスした3667件のデータを警察に提供し、警察はこれをもとに被害者と直接接触して事前に遮断措置を取った。

この過程で、カード配送を装ったフィッシング被害者に対しては口座の支払い停止措置が取られ、検察を装った犯人に小切手1億ウォンを渡そうとしていた被害者も対面での遮断によって被害を防ぐなど、2カ月間で総額20億1000万ウォン規模の実質的な被害が防がれた。

KTは今後、ケイバンクと協力し、金融業界で初めてAIベースのリアルタイムボイスフィッシング検知技術を適用する。利用者がボイスフィッシングが疑われる電話を受けた場合、その検知情報をリアルタイムでケイバンクに提供し、それによって出金停止などの即時対応が可能になる。

(c)KOREA WAVE

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