
1900億ウォン(約202億1600万円)規模の詐欺的な不公正取引の疑いが持たれている韓国芸能大手HYBE(ハイブ)のパン・シヒョク議長を巡り、警察の捜査が長期化している。法曹界では、法的解釈の検討が数カ月にわたって続くのは異例だとの見方が出ている。警察は近く結論を出す考えを示した。
ソウル警察庁長は6日の記者懇談会で、「国家捜査本部による法的解釈はほぼ終わった」としたうえで、「そう遠くない時期に結論を出せるだろう」と明らかにした。
ソウル警察庁金融犯罪捜査隊は2024年末に捜査に着手したが、1年4カ月が過ぎた現在も結論を出せていない。警察はこれまで、この事件と類似した事例が多くない点を踏まえ、法的解釈の検討を続けてきた。
パン議長は2019年のHYBE上場前、既存投資家に対して上場が遅れるかのように説明した後、HYBE役員が設立した私募ファンドが設けた特別目的会社に持ち株を売却させた疑いが持たれている。
その後、私募ファンドはHYBE上場後に保有株を売却し、パン議長はあらかじめ結んでいた株主間契約に基づき、売却差益の30%を受け取ったとされる。これにより、1900億ウォン(約202億1600万円)相当の不当利益を得た疑いがあるという。これに対し、パン議長側は容疑を否認している。
この事件に関する家宅捜索と取り調べはすでに終わっている。警察は2025年6月に韓国取引所を家宅捜索し、HYBEの株式取引や上場審査に関する資料を確保した。続いて同年7月にはソウル市龍山区のHYBE本社を家宅捜索し、8月にはパン議長の出国を禁止した。パン議長に対する取り調べは2025年9月から11月にかけて計5回実施された。
最後の呼び出し調べから約5カ月が過ぎても捜査結果が出ていない点は異例と受け止められている。通常は主要な取り調べが終われば、身柄確保や送致の可否など大まかな方向性が定まり、短ければ数日、長くても1カ月以内に処分が決まるケースが多い。
警察は、前例が少なく法的評価が難しい点を長期化の理由に挙げている。市場と投資家の関心が高いなか、今回の判断は韓国の資本市場における取引慣行や規制の在り方にも影響を与える可能性があり、慎重な検討が続いているとみられる。
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