
韓国と米国が米国造船業の復活を主導する「MASGAプロジェクト」の実行方法を協議する中、韓米造船協力の象徴とも言える新型イージス駆逐艦が進水した。
韓国メガ・ニュース(MEGA News)のリュ・ウンジュ記者の取材によると、HD現代重工業はこのほど、蔚山本社で8200トン級の最新鋭イージス駆逐艦の2番艦「茶山丁若鏞(タサン・チョン・ヤギョン)」の進水式を開催した。
行事にはアン・ギュベク(安圭伯)国防相をはじめ、カン・ドンギル海軍参謀総長、防衛事業庁のバン・グクチョル防衛力基盤本部長ら約400人が出席した。
茶山丁若鏞艦は全長170m、幅21m、基準排水量8200トン、最大速力30ノット(約55km/h)で航行する現存する最高性能のイージス駆逐艦。世宗大王級(7600トン級)イージス艦と比べて、性能が大幅に向上したイージス戦闘システムが搭載されており、探知・追跡能力が2倍以上に強化された。特に統合ソナーシステムの適用により、潜水艦の探知距離が3倍以上向上し、敵の潜水艦や魚雷などの水中脅威に対する探知能力が飛躍的に改善されたという。
さらに迎撃機能まで備えており、北朝鮮の核やミサイルに対応できる「海上拠点の三軸体系」の中核戦力として注目されている。茶山丁若鏞艦は進水式の後、試運転や最終艤装作業などを経て、来年に海軍へ引き渡される。
国防の基礎を築いた偉人の名前を艦名に定める慣例に従い、イージス駆逐艦配置(B)-Ⅱの1番艦は「正祖大王艦」と命名されていた。今回進水した艦艇は、正祖大王とともに実用精神で富国強兵を導いた「茶山丁若鏞」の号と名前にちなみ命名された。
今回進水した茶山丁若鏞艦は、米国のイージス戦闘システムを導入し、HD現代重工業が研究・開発した艦艇に適用することで、現存する最高水準のイージス駆逐艦として誕生した韓米造船協力の象徴と評価されている。HD現代重工業は先導艦である正祖大王艦に続き、2番艦の茶山丁若鏞艦を建造し、世界的なイージス駆逐艦の名門としての地位をさらに確固たるものとした。
アン・ギュベク国防相は「K-造船は我が国の海洋力を強化するだけでなく、『防衛産業4大強国』を牽引する国防力の源泉で、国家経済発展を導く成長エンジンであり、茶山丁若鏞艦はK-造船の技術力と我が海軍の意志が結集された結晶体だ」と述べた。
HD現代重工業のチュ・ウォンホ特殊船事業代表は「イージス戦闘システムの元祖である米国も認める韓国の最先端イージス艦建造技術が再び証明された瞬間であり、非常に意味深い。高性能・高品質の艦艇を適期に引き渡す建造能力で、今後も80周年を迎えた韓国海軍の威容をさらに輝かせ、艦艇輸出とMASGAプロジェクトも主導していく」と述べた。
(c)KOREA WAVE