
米国とイランの戦争を受け、中東各国が自国防衛の強化に乗り出す中、韓国の防衛産業への関心が急速に高まっている。実戦で性能が証明されたことに加え、価格競争力や短い納期が評価され、欧米製兵器の代替として注目されている。
実際、地対空ミサイル「天弓Ⅱ」はアラブ首長国連邦(UAE)で迎撃率96%を記録したとされる。一方で価格は米国製パトリオットミサイルのおよそ3分の1とされ、コスト面での優位性が際立っている。
中東の防衛市場は年間約40兆ウォン(約4兆4000億円)規模と推定される。老朽化した戦車や装甲車、自走砲の更新に加え、防空システムの近代化需要が拡大しており、今回の戦争を契機に、高精度かつ高稼働率で低コストの防空システムへの需要が一段と強まっている。
韓国企業も攻勢を強めている。ハンファグループやLIG D&A(旧LIGネクスワン)、韓国航空宇宙産業(KAI)、現代ロテムなどが中東市場を重点ターゲットとし、戦車や装甲車、航空・防空システムまで幅広い製品を展開している。単なる装備販売にとどまらず、技術移転や現地生産、整備や教育まで含めたパッケージ型輸出も進めている。
また、米国防衛企業の供給遅延も韓国企業に追い風となっている。UAEに配備された天弓Ⅱが実戦で成果を上げたことで信頼性が高まり、追加導入の動きも出ている。イラクなど他の中東諸国でも導入検討が進んでいるとされる。
市場調査によると、世界の武器輸出シェアは米国が約42%と圧倒的な地位を占める一方、韓国も約3%で上位に入りつつある。中東は欧州に次ぐ有望市場とされ、戦争終結後には大型受注につながる可能性が高いとみられている。
業界では「今回の戦争で韓国防衛産業の信頼性が証明された」との評価が広がっており、今後の受注拡大と業績向上への期待が高まっている。
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