韓国防衛産業が第1四半期(1~3月)で一斉に業績が改善された。内需に比べてマージンの高い輸出が増加した影響だ。昨年の173億ドル(約2兆3800億円)受注「大当たり」による兵器体系供給と追加受注契約が今年も続き、国内防衛産業界の笑いは当分続く見通しだ。
ハンファ・エアロスペースは第1四半期(1~3月)2285億ウォン(1ウォン=約0.1円)の営業利益を達成し、2四半期連続で最大の営業利益を記録した。同社が2四半期連続で上昇傾向を示したのは、昨年ポーランドから受注したK9自走砲、玄武(ヒョンム)など兵器体系の供給が実績に反映されているためだ。防衛産業部門の輸出は昨年第3四半期(7~9月)714億ウォンだったが、第4四半期(10~12月)3526億ウォンで393.8%急増したのに続き、今年第1四半期には4749億ウォンに増えた。防衛産業部門の輸出は売り上げ全体(8415億ウォン)の56%を占め、今年第1四半期に初めて内需を上回った。
これを受け、防衛産業部門の営業利益も昨年第3四半期92億ウォンから第4四半期1827億ウォン、今年第1四半期1770億ウォンへと大幅に上昇した。営業利益率も昨年第3四半期の2.6%に過ぎなかったが、第4四半期には16.3%、今年第1四半期には21.3%を記録した。マージンの高い輸出割合が高くなり、防衛産業部門全体の収益性も上昇したのだ。
豊山(プンサン)は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化で世界的に大口径砲弾の需要が増加したことの恩恵を受けた。豊山の第1四半期の輸出は1450億ウォンで、昨年第1四半期比65.1%増え、内需(935億ウォン)も上回った。これに伴い、伸銅事業(銅・銅合金)不振の中で第1四半期の売り上げは前年同期比小幅(0.4%)減少したが、営業利益はむしろ22.5%増えた848億ウォンを記録した。
LIGネクスワンも輸出増加と輸出割合拡大により営業利益が682億ウォンで前年同期比35.1%増えた。昨年第1四半期の全体売り上げ4272億ウォンのうち輸出は11%(469億ウォン)だったが、今年の第1四半期には19.5%(1066億ウォン)に増えた。詳細は公開しなかったが、既存の輸出プロジェクトとインドネシアでの無線機事業の売り上げ増加を実績改善要因に挙げた。
現代ロテムも昨年、ポーランドと結んだK2戦車輸出契約物量の一部を早期に納品することになり、前年同期より36%拡大した営業利益(319億ウォン)を上げた。
輸出好調による国内防衛産業メーカー各社の業績拡大は今年も続く見通しだ。
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