韓国の防衛企業ハンファエアロスペースが今月、海外と大型契約を締結することが有力視されている。オーストラリアが装甲車129台を導入する契約は今月初めとみられ、ルーマニアの自走砲導入事業も早ければ年内に決まる見通し。成約となれば同社の防衛産業部門は受注残高30兆ウォン(3兆4200億円)を展望できる。
オーストラリア軍は1960年代に米国から導入した装甲車を交換する事業を進めており、ハンファエアロスペースの装甲車「レッドバック」が今年7月、優先交渉対象者に選ばれた。受注額は5兆ウォン(約5700億円)前後とみられる。
レッドバックはオーストラリア軍が要求する性能水準に合わせて開発されたオーダーメイド型。「レッドバック」という名前もオーストラリアに生息するアカナシグモ(レッドバックスパイダー)から取った。契約が結ばれれば2026年から量産が始まる見通しという。
ルーマニアの新型自走砲導入事業でも、同社のK9自走砲が有力視されている。ライバルはドイツとトルコだが、業界は性能と価格の両面でバランスを整えたK9の可能性が高いと見ている。この事業は事業者が選定されれば直ちに最終契約となる。
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