
韓国の防衛・航空産業大手であるハンファエアロスペースの子会社、ハンファアビエーションが、米国の航空エンジン整備(MRO=Maintenance, Repair and Overhaul)市場への本格的な進出を表明し、関連子会社「ハンファエアロテクニクス」を新たに設立した。
7月24日の発表によると、ハンファエアロテクニクスは米連邦航空局(FAA)の認証を受けた整備・分解施設を保有し、航空エンジンの分解・診断、非破壊検査(NDT)、精密修理および部品評価といった高精度な技術サービスを提供する。
ハンファエアロテクニクスは、ゼネラル・エレクトリック(GE)やFMインターナショナルなど、主要な航空エンジンメーカーの製品を対象にMROサービスを提供する予定で、エンジンの安全性と効率性を高める整備技術の提供に特化している。
同社関係者は「顧客が信頼できる航空エンジン・ソリューションを提供することを目指す。今後も継続的な技術革新によって競争力を高めていく」と述べた。
ハンファアビエーションがMRO市場へ本格的に参入するのは、親会社であるハンファエアロスペースが2024年4月に約540億ウォンを投じてシンガポールに航空エンジン関連会社を設立して以来、わずか1年での動きとなる。これまで、ハンファは航空機・航空エンジンのリース事業を展開していた。
ハンファアビエーションの最高経営責任者(CEO)であるジェフ・ルイス氏は、今回の施設が米国のFAAのみならず、欧州航空安全機関(EASA)や英国民間航空局(CAA)からの認証も受けていることを強調した。
ルイスCEOは「独自のMRO能力を統合することで、エンジンのライフサイクル全体にわたり、包括的かつコスト効率の高いソリューションを提供できる体制が整った」と述べ、今後の事業拡大に自信を示している。
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