2026 年 1月 14日 (水)
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韓国造船業が米海軍に進出…「黄金艦隊」構想に食い込むK-造船の野望

HJ重工業提供

韓国の造船業界が、米海軍艦艇の保守・整備(MRO)事業拡大を見据えた艦艇整備協定(MSRA)取得に向けて動きを本格化している。HD現代やハンファオーシャンといった大手だけでなく、中堅・中小造船所まで参入を図る動きが相次ぐ。これは米韓間で推進される「MASGA(マスガ)」プロジェクトの進展と、トランプ政権の「ゴールデン・フリート(黄金艦隊)」構想への布石としての狙いがある。

業界関係者によれば、サムスン重工業はMSRA取得に向けた準備に着手。関連書類の整備を進めており、近日中に米海軍補給司令部への申請を予定している。

MSRAとは、整備能力だけでなく、財務健全性、技術力、安全・品質管理、情報セキュリティなどを総合的に審査し、取得後は5年間にわたり米海軍の戦闘艦艇MRO入札に参加できる資格となる。

サムスン重工はすでに2025年に米MRO専門企業ビーガー・マリンと業務提携を結んでいたが、自社単独での競争力強化を図るためMSRA取得に踏み切った形だ。

また、HJ重工業やSKオーシャンプラントもMSRA取得が目前に迫っている。すでに米軍の港湾セキュリティ審査を通過しており、近くライセンス発行が見込まれる。

HJ重工業は今月、米海軍の補給支援艦「USNSアメリア・イアハート」のMRO業務を開始したばかりだ。

さらに中堅のK造船もMSRA取得を準備中で、K-造船全体で米海軍へのアクセスが急拡大している。

米国の艦艇MRO市場は約20兆ウォン(約2.2兆円)に上るとされ、世界市場でも2030年までに年平均3%超で成長が見込まれている。MROは艦艇の運用状況に応じて発生する恒常的需要であり、景気変動の影響を受けにくい安定的収益源でもある。

HD現代やハンファオーシャンはすでに2024年にMSRAを取得し、両社で計7件のMRO案件を受注。中堅のHJ重工業を含めるとK-造船によるMRO受注は計8件に上る。

MSRAの取得は将来的な新造艦の受注にもつながると期待されている。米海軍が推進する「ゴールデン・フリート」構想は艦隊の大規模増強を意味し、造船能力に優れた韓国企業が艦艇ブロックの下請け建造を担う可能性が高い。

業界関係者は「MSRAは米海軍の厳格な基準をクリアした証し」であり、「MROを通じて艦艇の構造や仕様に精通しておくことが、新造艦入札で有利に働く」と話す。

(c)news1

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