2024 年 11月 28日 (木)
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韓国通信大手が狙う「K-ロボットの実写ドラマ」の大当たり

LGユープラス提供(c)NEWSIS

1970年代に作られた「ロボットテコンV」。50年余りが過ぎた現在でも韓国の代表的な巨大ロボットシリーズとして記憶されている。これまで韓国エンターテインメント業界の宿願だった実写ロボットドラマ制作プロジェクトを推進することになった。テコンVの操縦士「フニ」のように巨大ロボットに人間が搭乗するスタイルでストーリーが仕立てられることになりそうだ。

ロボット実写版プロジェクトを推進するため、韓国の大手通信会社「LGユープラス(LG U+)」とアニメ制作会社「SAMGエンター」、芸能事務所「ハイジウムスタジオ」が合弁特殊目的法人(SPC)を設立する。

「キャッチ!ティニピン」「メタルカードボット」などグローバルで成功を収めた知的財産(IP)を持つSAMGエンターと「梨泰院クラス」「紙の家」「アンナラスマナラ」など人気ドラマを制作したハイジウムスタジオの技術と事業ノウハウを共有する。LGユープラスは、コンテンツ専門スタジオ「スタジオX+U」を通じてドラマ共同企画や制作、コンテンツ流通、テック活用コンテンツ制作などの役割を引き受ける。

3社の合作プロジェクトとして制作されるK-ロボット実写版ドラマ「K-TRON(仮題)」は2026年のグローバルOTT放映を目標に据えている。

K-TRONはハリウッドの有名シリーズである「トランスフォーマー」のようにロボットが自動的に動くのではなく、巨大ロボットに人間が搭乗するスタイルで制作される。また別のハリウッド有名ロボットシリーズである「パシフィックリム」と類似するものと予想される。ただ、トランスフォーマー・パシフィックリムのような巨大ロボット物とは別に、韓国的な特性を生かすK-ロボットプロジェクトを推進するという。

特にLGユープラスは、K-TRONが韓国の映像制作分野の技術を世界に広く知らせる契機になるとみる。VFXや3D技術がモデリングを繰り返し、一歩進んだ姿の巨大ロボットドラマを披露すると期待されている。

また、巨大ロボットという素材のドラマではあるが、児童向けではない成人、特にキダルト(キッドアダルト:子どものような感性と趣向を持つ大人)を狙った作品として公開する。現在、国内外を問わずロボット市場の人気が高まっていることから、こうした流れに乗りたい考えだ。

実際、ハリウッドの「トランスフォーマー」や日本のアニメ「ガンダム」などは、強力なIPパワーを着実に見せている。トランスフォーマー実写版映画の成功で、米国の玩具会社からグローバルエンター会社に生まれ変わったハズブロは、昨年50億ドルの売り上げを記録した。

日本のバンダイもガンダムIP関連の昨年の売り上げが昨年1313億円に達する。特にバンダイの場合、昨年のガンダムIPの売り上げがドラゴンボールIP(1445億円)に続く2位だったが、今年の予想売り上げはガンダムが1457億円でドラゴンボールを超えると予想されている。

このように巨大ロボットIP市場の成長が著しいことから、LGユープラスはK-TRONプロジェクトを通じて新たな事業機会を創出するという長期的目標を掲げる。同社関係者は「キダルト市場は着実に成長しており、その中心にロボットIPがあると判断した。ロボットIPはコンテンツだけでなくテーマパーク、ゲームなど長期的で多様な事業拡張も可能だ」との見解を示した。

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