
韓国陸軍が導入を進める多目的無人車両の性能評価を巡り、防衛大手のハンファエアロスペースと現代ロテムの対立が深まっている。評価に単独参加したハンファ側は「手続きは公正」と強調する一方、現代ロテムは「公平性が担保されていない」として参加を見送った。
問題となっているのは、陸軍の次世代戦力構想「アーミータイガー4.0」の中核となる無人車両の導入事業で、総額約500億ウォン(約52億8500万円)規模とされる。監視や偵察、物資輸送などを担う地上プラットフォームの開発が目的だ。
ハンファは自社の「アリオンスミット」、現代ロテムは「HR-シェルパ」で入札に参加したが、性能評価の方式を巡って両社の主張が対立した。特に、提出した提案書を基準とする評価方式について、現代ロテムは「実機でそれ以上の性能が出ても認められないのは不合理」と主張。一方のハンファは「当初計画通り進めるべきだ」との立場を示した。
今月実施された実機評価にはハンファのみが参加し、最高速度や航続距離など6項目の試験が進められた。ハンファ側は「現代ロテムの指摘も反映され、基準以上の性能も評価対象とされた」と説明している。
また、現代ロテムが指摘していた「試験用車両の改良・入れ替え疑惑」についても、当局が専門家を通じて検証した結果、「変更は確認されなかった」と強調した。
一方、現代ロテムは、試験用車両の一部が約1年間外部に持ち出されていた点などを問題視し、「事前に試験内容を把握し有利に準備できた可能性を排除できない」と主張。「評価基準自体が不明確なまま進められ、公正な競争環境とは言えない」として、評価への不参加を正当化した。
防衛事業庁の判断のもと進められている同事業は、今後の韓国陸軍の無人化戦力の方向性を左右する重要案件とされており、公平性を巡る論争の行方が注目されている。
(c)news1