韓国軍当局が中距離地対空誘導ミサイル「天弓Ⅱ」などを活用し、北朝鮮の弾道ミサイルを想定した実際のミサイルを迎撃する訓練を進めている。
軍当局によると、軍は現在、空軍ミサイル防衛司令部の主導で、標的弾を活用した弾道ミサイル迎撃訓練を実施するための細部計画を検討している。
これまで韓国軍は弾道ミサイル迎撃訓練を、シミュレーションの模擬訓練だけで進めてきた。空軍が2019年に米国から導入した地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の場合、「米本土だけで実射撃訓練ができる」という契約条件のため、韓国では訓練ができない。これはPAC-3を導入した国々も同じだ。
これに対し、PAC3導入国は順番に従って米本土で実射撃訓練を実施しているが、まだ韓国の番が来ていない。韓国軍はこれまで、米国でPAC3実射撃訓練を参観し、米軍の実射撃データを確保する方式でPAC3の迎撃信頼性を維持してきたという。
こうした中、北朝鮮がこの1年間だけで80発余りの弾道ミサイルを発射し、技術を高度化し続けている。北朝鮮の脅威が高まり、武力挑発の様相が次第に濃くなっていることから、韓国軍内部でも「弾道ミサイル迎撃システムの実際の対応能力を検証し、はっきり示す必要がある」という意見が相次いでいる。
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