2025 年 7月 6日 (日)
ホームライフスタイル韓国訪問の外国人観光客900万人突破…でも観光収入は横ばい、旅行消費に変化

韓国訪問の外国人観光客900万人突破…でも観光収入は横ばい、旅行消費に変化

ソウル光化門広場の噴水トンネル(c)news1

今年上半期の韓国への訪韓外国人が900万人を突破する見込みで、コロナ禍以降、明確な需要回復が見られる。しかし、観光収入は依然として2019年以前の水準に達しておらず、ひとり当たり支出の減少が鮮明になっている。

韓国観光公社によると、2025年1~5月の外国人旅行者数は721万人で、前年同期比14.7%増。2019年同期の103.5%水準に回復した。月平均約180万人の入国者数をもとにすると、上半期に900万人突破は確実視されており、年間では過去最高の1750万人を上回る可能性もある。ヤノルジャ・リサーチは1873万人、現代経済研究院は2009万人を予測している。

一方、観光収入は伸び悩んでいる。現代経済研究院によると、2025年1~4月の外国人旅行者の支出は約562億ドルで、2019年同期とほぼ同水準。年間見通しの202億5000万ドルも、2019年の208億ドルを下回っている。韓国銀行の統計でも2025年5月の観光収入は1412万ドルで前年同期比0.9%減、観光収支も6億8610万ドルの赤字となっている。

訪日1人あたりの支出は1707.5ドルで前年より162.8ドル減少。国内での支出は1256.4ドルで84.4ドル減、1日平均228.2ドルとなった。

旅行消費の構造変化が背景にある。中国を中心とした低価格パッケージ旅行、宿泊・交通に偏った消費、免税店でのショッピング需要減、滞在日数の短期化、高付加価値コンテンツの不足などが原因と分析されている。

韓国文化観光研究院のアン・ヒジャ研究員は「訪韓者の目的や年齢層が変化し、特に若年層やリピーターが増えている。かつては4~5泊して高額消費する旅行形態だったが、現在は短期・頻回の訪問に変わり、1人あたり支出の低下を招いている」と説明している。今後はウェルネスなど高付加価値観光の強化が必要となりそうだ。

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