2025 年 5月 7日 (水)
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韓国自動車大手の“核心”EV技術、ベトナム人の大学院生が国外に持ち出し

仁川国際空港の充電所に停車中のEV=写真は記事の内容とは関係ありません(c)MONEYTODAY

ソウルのある大学で開発された電気自動車(EV)充電技術が、ベトナム国籍の20代大学院生によって韓国外に持ち出されていたことが判明した。

警察の調査によると、この大学院生は、電力変換効率を飛躍的に向上させるEV充電の核心技術資料を無断で持ち出し、海外に渡った。

この技術は、韓国・現代自動車グループやGM(ゼネラルモーターズ)と共同研究・量産化が進められていた国家支援の先端技術で、韓国政府(科学技術情報通信省)からは約8億ウォンの研究費が支援されていた。

警察は2024年2月、産業技術流出防止法違反の疑いで院生を検察に送致した。

院生は2021年に優秀な成績でハノイ工科大学を卒業後、この大学の産学協力大学院に入学し、2023年6月に突然退学。以後、連絡を絶った。

院生が持ち出した「EV充電用電力変換技術」は、充電プロセスの簡素化を通じて部品の物理的サイズや価格を削減し、バッテリーの安定性向上や火災リスクの低減にもつながる革新技術とされる。

現代自動車グループは2023年からこの技術の量産化を準備しており、GMは一部を買い取って米国で特許出願を進めていた。

その後、院生はベトナムを経て台湾に渡り、科学技術大学に入学。現地で、当該大学の研究成果をもとにした研究を進めていたことが明らかになった。

警察は2023年11月、院生が韓国に一時帰国するとの情報を得て、仁川空港到着直後に検挙した。ノートパソコンやスマートフォンを通じて、クラウド上に保存された技術資料の流出を確認した。院生は当時、海外有名企業への就職を控えていた。

関係者によれば、大学側には「この院生が無断退学とともに資料を不正に持ち出したことは事実だが、公にするほどの事件ではない」との認識があったという。ただ、今回の事件に関して大学は公式コメントを出していない。

(c)MONEYTODAY

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