韓国の大手農業機械メーカー「大同(テドン)」が自動運転技術を搭載した農業用トラクターと運搬ロボットを発表し、農業分野での革新を進めている。これらの技術は農作業の効率化や人件費削減に寄与し、農業の未来を変える可能性を秘めている。
全羅北道金堤で14日に開催された「2024大同未来農業デー」で公開された自動運転トラクターは、業界初のオンデバイスAIを搭載している。この技術により、トラクターはリアルタイムで環境データを収集し、独自に学習することで作業を最適化する。これにより、トラクターは運転席が空の状態でも精密な作業を実現できる。
従来の自動運転3段階技術から進化したこのトラクターは、作業器具や農地、障害物を自動で認識し、作業計画を自ら設定する。これにより、農作業時間を20%以上短縮し、生産量を最大10%向上させることが期待されている。
また、大同は果樹園向けの運搬ロボットや防除ロボットも発表した。運搬ロボットは自動で作業者について回り、収穫した果実を運ぶなど、作業をサポートする機能を備えている。これにより、従来3人必要だった作業を1台のロボットで代替できるため、人件費の大幅な削減が可能だ。
同社はこれらの技術をさらに改良し、2026年末までに本格的な市場投入を予定している。農機のロボット化を目指し、グローバル市場での競争力を高める方針だ。
大同のAI技術開発チーム長のパク・ファボム氏は「ビジョンセンサー技術を活用したオンデバイスAIプラットフォームにより、農機のロボット化を加速させる。これにより、韓国の農業が世界市場で競争優位を確立できる」と述べた。
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