2025 年 6月 7日 (土)
ホーム経済流通韓国百貨店ブランドが続々オンライン進出…若年層を狙う新戦略

韓国百貨店ブランドが続々オンライン進出…若年層を狙う新戦略

(c)MONEYTODAY

韓国では従来、百貨店でしか購入できなかった中高価格帯の女性ファッションブランドが、20~30代の若年層が利用するオンラインファッションプラットフォームに続々と進出している。いわゆる「江南サンバイザー」と呼ばれる高級帽子ブランド「Helen Kaminski」をはじめ、若者向けの「Lucky Chouette」などが代表的だ。オフライン中心だった流通構造が弱まり、デジタルネイティブ世代にアプローチする動きが活発化している。

ファッションプラットフォーム「29CM」に入店した百貨店系女性ブランドの数は、今月中旬時点で前年同期比64%以上増加したという。特に最近、ソウル・江南の主婦層の間で「夏の必須アイテム」として人気を集めているHelen Kaminskiも同プラットフォームに登場し、話題を呼んだ。

今年4月には、Kolon FnCが展開するLucky Chouetteのオンライン専用ブランド「SHUETTIES」が29CMと提携。発売前に一部Tシャツ商品を同プラットフォームで先行公開し、4月末の発売後、わずか数週間で1,000枚以上を売り上げてリオーダーに突入した。価格帯は既存のLucky Chouette製品より手頃な5万~19万ウォンで、若年層の参入障壁を下げたとみられる。

サムスン物産ファッション部門も、新ブランド「SANDSOUND」「THE APERTURE」に続き、昨年12月には「KUHO+」を29CMに入店させ、外形成長に本腰を入れている。新たに誕生したブランド「ANGE」も29CMを唯一の流通チャネルとして選び、注目を集めた。

LF傘下のTRIVONSが展開するシューズブランド「FOMMEL CAMELLE」も、29CMの顧客志向に合わせた企画商品を販売し、発売初日だけで1億ウォン超の売り上げを記録するなど、成果を上げている。

業界では、これらの動きを「オフライン依存の構造から脱却し、中長期的な成長戦略を模索する過程」と分析する。29CMなどが韓国デザイナーブランド育成に注力してきた背景もあり、ブランド側がデジタルマーケティングのノウハウを吸収するために戦略的に入店しているという見方もある。

すでに「ON&ON」などが早期にファッションプラットフォームへ移行し、成功を収めた事例も、百貨店系ブランドのオンライン移行を後押ししている。売り上げ増を期待するプラットフォーム側も、こうした入店を歓迎している。

また、女性向けファッションプラットフォーム「W Concept」も、昨年第1四半期から企業系ブランド育成に特化した組織を設けて運営を開始。結果として今年5月までに、上位40ブランドの売り上げが前年同期比で60%増加した。最近では「JJ JIGOTT」も入店し、限定商品などを展開している。

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