韓国の歌手で俳優のイム・チャンジョン氏(50)が仕手グループに30億ウォン(約3億円)を預けた後、60億ウォン(約6億円)に達する借金を背負うことになった。株価操作に加担したという疑惑については「自分も明白な被害者だ」と強調した。
最近のJTBCテレビのインタビューで、イム・チャンジョン氏は仕手グループに自身が設立した芸能企画会社の持ち分の一部を50億ウォン(約5億円)で渡し、このうち30億ウォンを仕手グループに再投資した。グループに自分と妻ソ・ハヤン氏(30)の身分証を預けて代理投資できるようにした。
イム・チャンジョン氏の投資金は1カ月半で58億ウォンに増えたが、最近の暴落で大部分を失ったという。イム・チャンジョン氏は仕手グループが運営する放送チャンネルに出演し、彼らが買収した海外ゴルフ場にも投資したことが明らかになっていた。
イム・チャンジョン氏はインタビューで「絶対に潰れない会社を探して投資すると言った。頭が良いと思った。どんな銘柄なのかはわからないが、収益が出たというから、すごくいいなと思って口座を2つ作った」と説明した。さらに「身分証や携帯電話、権利を全て渡した。金を増やしてくれるというから拒否できなかった。信じざるを得なかった。私は30億ウォンを買ったが、(信用取引で)84億ウォン買われた。“誰かにやられた”と言っていた」と吐露した。
さらに「昨日見たら両口座とも半分になっていた。2日前には20億だったが、1億8900万ウォンだけが残った。証券会社はおそらく私や妻のすべてを差し押さえるだろう。借金が60億ウォンぐらいできた。お金がない。月給も払わなければならないのに、みんな潰れた」と打ち明けた。
金融当局と警察は、イム・チャンジョン氏の関わりが明らかになった「ソシエテ・ジェネラル証券」発の株価暴落に関し、本格的な捜査に着手した。グループは専門職や芸能人、資産家から資金を集め、代理投資する方法で10余りの銘柄の株価を引き上げた疑いが持たれている。
該当銘柄は売り越しが続き、3日連続で暴落した。金融委員会資本市場調査団所属の特別司法警察は、計画した一味とみられる10人を特定しており、ソウル南部地検は出国禁止措置を出している。
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