韓国ネット大手カカオが運営するポータルサイト「ダウム(Daum)」が、生成型AIを活用した対話型検索サービスに関する技術的・事業的検討を進めている。
ダウムの関係者は「AIによる対話型検索サービスに関するユーザーシナリオを具体化している」と話している。ユーザーシナリオとは、サービス企画レベルで、利用者がどの段階でサービスを利用するか予想することをいう。
ただ、搭載するLLM(巨大言語モデル)や、リリース時期などは決まっていない。
業界では、カカオが次世代LLMをリリースした後、ダウムのAI検索サービスも具体化するという見方が広がっている。カカオのホン・ウンテク代表は第2四半期(4~6月)実績発表で「10月以後、性能と費用効率が均衡を成すLLMをリリースする」と見通しを語っていた。
生成型AIは、利用者数・滞在時間を増やして広告売り上げを引き上げるカギとされ、韓国内外のポータルは先を争って関連サービスを始めている。生成型AIを導入しなければ、グローバル検索市場で淘汰されるという危機感が広がっており、グーグル「bard」やマイクロソフト「bing」に続き、ネイバー(NAVER)も今年9月に生成型AI検索サービス「キュー(cue)」をリリースする。
業界のある関係者は「2000年代初めに1位だったダウムがPC→モバイル転換に失敗して墜落したように、いまは『AI革命』対応次第で命運が分かれる」と見通している。
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