
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏のドイツモーターズ株価操作疑惑に関連して、検察がキム・ゴニ氏の肉声の収められた録音ファイルを新たに数百本確保したことが法曹関係者によって明らかになった。
この再捜査を担うソウル高検は、録音ファイルの中にキム・ゴニ氏が自身の証券口座が株価操作に利用されていることを把握していたとみられる発言が含まれているとみている。
一部のファイルには、キム・ゴニ氏が証券会社の職員との通話で「ブラックパールに口座を預けて(利益が出たら)40%を渡すことにした」「口座管理者側が利益配分を過度に要求している」などと話す内容が録音されているという。
これらの音声ファイルは、キム・ゴニ氏が株価操作に共謀していたとされる疑惑を裏付ける新たな証拠となる可能性がある。
また、再捜査チームは最近、キム・ゴニ氏側に対し、遅くとも来週までにソウル高検に出頭し事情聴取に応じるよう求める出頭要請書を送付した。なお、キム・ゴニ氏はうつ症状などを理由に16日、ソウル峨山(アサン)病院に入院している。
キム・ゴニ氏は、ドイツモーターズの元会長であるクォン・オス氏と共謀し、2010年1月から2011年3月にかけて証券口座6つを運用または売買依頼し、いわゆる「銭主(資金提供者)」として株価操作に加担した疑いをかけられている。
ソウル中央地検はこれまで4年半にわたってキム・ゴニ氏の株価操作関与の疑惑について捜査してきたが、昨年10月に「共謀や認識を立証できる証拠が不十分」として不起訴処分としていた。
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