韓国の新世界グループが米国のワイナリーを買収したのに続き、ロッテもワイナリー買収に乗り出すことがわかった。国内ワイン市場の規模が拡大し、需要を先取りするための競争が激しくなりそうだ。
関税庁によると、年間ワイン輸入額は2億4400万ドルだった2018年と比べると急激に伸び、2021年は前年比69%増の5億5980万ドル。流通業界の活発な動きはこうした傾向を受けたものだ。
先行したのは新世界グループ。系列会社の新世界プロパティーが昨年、米国100%子会社を通じて米ナパバレーのワイナリー「シェーファービンヤード」の関連不動産を買収した。
1979年に設立されたこのワイナリーは現地の最高級ワインであるヒルサイドセレクトなど5つのラグジュアリーワインを扱っており、新世界免税店は今月から同ワイナリーの3種を店頭に並べている。
一方のロッテ七星飲料は今年、国内外のワイナリー買収を積極的に検討すると明らかにした。直接運営するワイン専門売り場「オビノミオ(OVINOMIO)」にプレミアムワインのスペースを設けるなどしたほか、米カリフォルニアのワインブランド「ストルフマン」を国内で展開しはじめた。関係者は「国内外の良いワイナリーの商品を待っている」と話す。
流通業界関係者は「国内ワイン市場の規模が大きくなり、関連事業を拡大する試みが目立つ。ワインやウイスキーなど酒類戦争が激しくなっている」と説明した。
ロッテと新世界の競争はウイスキーにも広がる気配だ。ロッテは今年、済州島に蒸留所の建築許認可を受けて着工に入る方針。一方の新世界L&Bもウイスキーの原液を開発中といい、済州ウイスキー、タムラウイスキーなどの商標を出願している。
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