ソウル市道峰区(トボンク)道峰警察署でこのほど、科学技術情報通信省・警察庁が主管する精密測位技術の実演があった。要救助者を最新技術で迅速に探し出すテストだ。
実演は、ストーキング容疑者が8階建て建物に被害者を監禁し、逃走したという想定で実施した。警察は被害者との通話が途絶えた後、「KT3次元精密測位プラットフォーム」で監禁場所を探った。
これまで警察が活用していた測位技術だと、要救助者の位置を誤差200メートルの範囲内まで絞ることができた。しかし、3次元精密測位プラットフォームだと誤差50メートルまで絞り込むことができ、垂直でも誤差は3メートル以内だ。
現場に出動した警察官は精密測位技術で監禁場所を6階または7階と特定した。移動型Wi-Fi送信機からの信号を要救助者のスマートフォンで受信させ、具体的な位置を探った。
7階で弱かった信号が6階で強まったため、付近を集中捜索した結果、約20分で救出することに成功した。
これまで警察が精密測位技術で人命を救助したケースは66件あり、そのうち13件をみれば、救出まで30分から1時間かかったという。
科学技術情報通信省と警察庁は今後、5G技術と衛星航法システムなどを活用し、要救助者の位置を建物単位まで特定(誤差10メートル以内)できるよう技術を高度化する。
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