2025 年 10月 2日 (木)
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韓国政府「観光100兆時代」へ青写真…2033年に観光消費120兆ウォン目標

夜間観覧が始まった景福宮(c)news1

韓国政府が2030年までに外国人観光客3000万人を誘致し、2033年までに観光消費120兆ウォンを達成するという「観光大国」構想を打ち出した。観光を戦略産業に育成するため、訪韓観光・国内観光・制度改革を包括する「観光革新3大戦略」を発表した。

キム・デヒョン文化体育観光第2次官は9月24日、政府ソウル庁舎で記者会見を開き、「Kカルチャー熱風を観光飛躍の転換点にし、世界的な観光大国に進む」と強調した。同日午後には韓国のキム・ミンソク(金民錫)首相主宰で第10回国家観光戦略会議が開催され、専門家と関係者が議論に加わった。

まず「訪韓観光革新」では、ソウル首都圏への集中を分散させるため「第2・第3のインバウンド観光圏」を指定し重点育成する。医療・ウェルネス・MICEを3大高付加価値市場として拡大し、国際会議参加者の入国審査基準を緩和。電子旅行許可制(K-ETA)の免除措置を2026年まで延長し、交通と観光施設を統合した専用パスやQR決済インフラも整備する。

「国内観光革新」では、農漁村の人口減少地域を訪れると旅行費の半額を商品券で還元する「半額旅行」を拡大。宿泊割引事業を連泊や離島宿泊へと拡張し、ワーケーションの普及で地方滞在を促す。さらに障害者や高齢者、妊婦など観光弱者に対応した無障壁観光環境の整備も推進する。

「制度・産業革新」では、1993年に導入された観光特区制度を「グローバル観光特区」へ改編。観光基本法の全面改正に加え、新たに「観光産業法」「地域観光発展法」を制定する。AI・ロボット技術を活用した観光ベンチャー支援、内国人の民泊制度化、宿泊付加税還付延長、ESGに基づく官民協力型開発も盛り込まれた。

観光人材政策として、現職従事者向けAI・ICT教育を拡充するとともに、中高年や経歴女性、外国人留学生を新たな人材源として活用する方策も示された。

キム・ミンソク首相は「今年のAPEC首脳会議は慶州で開かれる。韓国の魅力を世界に広める好機だ。観光は国民生活と地域経済を豊かにするだけでなく、韓国の国際的地位を高める戦略産業だ」と強調した。

(c)news1

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