韓国で物価上昇傾向が鈍化し、内需は新型コロナウイルス禍が一段落したことによる対面活動の復活で緩やかに回復している。ただ、輸出・設備投資不振など製造業中心の景気鈍化の流れが持続している。この傾向が、企画財政省がこのほど発表した「最近の経済動向」で明らかになった。
3月の消費者物価は農産物と個人サービス価格が上昇したものの、石油類が大きく下落し前年同期より4.2%上昇にとどまった。1月の5.2%、2月の4.8%より低い数値だ。
内需は対面活動を中心に緩やかに回復し、2月の全産業生産は昨年より2.9%、前月より0.3%増加した。特に日常回復に支えられ、サービス業の生産は昨年より7.2%、前月より0.7%増加した。
半面、鉱工業生産は前月より3.2%、昨年より8.1%減少するなど苦戦した。特に半導体が含まれた製造業生産の場合、前月比3.1%、前年同月比では8.2%減少した。
輸出関連指標は半導体・ディスプレーなどIT製品の輸出不振で低調だった。先月の輸出は昨年より13.6%減の551億2000万ドル(約7兆4000億円)で前年より17.2%減少した。
企画財政省は「対外的には中国のリオープニング効果に対する期待はあるが、ロシアによるウクライナ侵攻など世界経済の不確実性が持続している。輸出・投資・内需など全般的な経済活力向上や経済体質の構造的改善に力を集中させる」と強調した。
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