2025 年 11月 28日 (金)
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韓国政府、肥満治療薬の海外からの持ち込み制限へ…個人輸入に歯止め、価格高騰・供給不安に利用者困惑

(c)news1

韓国の食品医薬品安全処が、肥満治療薬「マンジャロ」と「ウゴービ」を「有害懸念品目」に指定したことにより、これらの薬の海外からの購入や持ち込みが事実上制限されることとなった。これに対し、国内の高額な薬価や供給不安を理由に、日本などから個人輸入していた一部の利用者たちからはため息が漏れている。

マンジャロとウゴービはいずれも保険適用外で、高額な自己負担が必要な薬だ。国内ではしばしば供給不安が起きており、こうした背景から、日本など薬価が統制されている国で処方を受けて持ち帰る、いわゆる「医薬品遠征」が横行してきた。

しかし、食品医薬品安全処はこれら2薬剤を「有害懸念品目」として関係機関に通知。これを受けて、関税庁や仁川空港税関などでは、旅行者の携帯による持ち込みや海外通販による直送について、通関段階での審査を強化し、基準を満たさなければ持ち込みを不許可とする対応に出ている。

同処の「有害懸念品目通知」は、国民の健康保護の観点から、リスクが懸念される医薬品の海外からの流入を防止する措置だ。通知後は、原則として旅行者が手荷物で持ち込んだり、海外通販を利用して個人輸入することができなくなる。

ただ、自己治療を目的とした例外的な持ち込みは可能とされている。この場合、医療機関による診断書を添え、所轄の市・道や韓国希少必須医薬品センターに「輸入要件確認免除申請書」を提出して承認を受ける必要があり、手続きが非常に煩雑なため、実際には個人での輸入はほぼ不可能という見方が強い。

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