2024 年 11月 25日 (月)
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韓国政府、毎年繰り返される「白菜急騰」に対応…備蓄技術・農林衛星を活用

ソウル市瑞草区ハナロマート良才店=ハナロマート提供(c)news1

韓国で毎年、猛暑、暴雨などによって農産物需給管理に失敗し、価格が暴騰する事態が繰り返され、備蓄技術の重要性が高まっている。韓国政府はこれに対応するため、白菜の貯蔵期間を1カ月余り増やす案などが盛り込んだ「農産物需給安定対策」を設ける。

今年春の白菜生産量が前年より4%増加したにもかかわらず、高冷地・準高冷地で生産される夏の白菜が猛暑で生産が減り、価格が前年より2倍ほど急騰した。こうした状況を未然に防ごうという狙いだ。

春白菜は通常3~4月に定植し、約2カ月育てて収穫する。この時期に収穫された白菜は、政府の備蓄倉庫で最大50日間保存可能だ。
農林畜産食品省は毎年8月末になると白菜の保存期間が限界に達するため、これを1カ月程度延長し、9月末まで供給する。

同省は「異常気象などによる夏季の白菜需給問題は今後さらに深刻化するだろう。備蓄技術を向上させ、保存期間を延ばす案を検討している」と述べた。

また、同省は備蓄量自体の拡大も模索しており、保存施設の拡充を通じて多くの備蓄量を長期間供給する方針だ。

特に農産物の需給状況に対する観測力の強化も進めている。韓国農村経済研究院は今年6月に白菜が1万~2万トン不足すると予測したが、猛暑の影響で生産量が急減し、農経研と統計庁の生産量調査結果に21万トンの差が出た。

これに対し、ソン・ミリョン農林畜産食品相は24日の国会監査で「生産者対象の栽培意向調査に気象情報を組み合わせ、来年発射予定の農林衛星の情報も活用する」と述べた。農林衛星は来年後半に打ち上げられ、農林観測や洪水・干ばつなどの災害対応に活用される。

(c)news1

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