
肥満治療薬ブームに便乗し、処方薬と混同させる食品や健康機能食品が相次いで登場していることから、韓国政府が規制強化に乗り出す方針を示した。特に「ウゴービ」や「マンジャロ」と類似した名称を掲げた商品がオンラインを中心に広がり、消費者の誤認を招く恐れがあるとして、当局や業界が対応を進めている。
保健当局によると食品医薬品安全処は、処方薬の名称と似た名称の使用を制限するため、「食品などの表示・広告に関する法律施行令」の改正案と、関連告示である「食品などの不当表示・広告の内容基準」改正案を準備している。
現在、改正案について大韓薬社会など関係団体から意見を集めており、それらを反映したうえで2026年上半期中に最終案を確定する方針だ。
食品医薬品安全処の関係者は「現行の施行令でも医薬品にのみ使用される名称を用いた場合、医薬品と誤認される恐れがある表示や広告として制裁の対象になる」と説明した。そのうえで「規定が改正されれば、処方薬名と類似した名称に対し、より明確な制裁が可能になる」と述べた。
製薬会社も注意喚起を強めている。米製薬会社イーライリリーは、消費者被害防止のための案内文を配布し、許可された専門医薬品ではない製品を類似名称で広告・販売する行為が混乱を招く可能性があると警告した。現行の薬事法では、専門医薬品は医師の処方箋を通じてのみ購入でき、オンラインやSNSなどでの販売や一般向け広告は厳しく禁止されている。
イーライリリー側は「食品医薬品安全処の許可を受けた専門医薬品のみを公式流通チャネルで供給しており、処方箋なしで販売することはない」と強調した。
大韓薬社会も2月27日に声明を発表し、「肥満治療薬と名称や外観が似た一般食品の流通が増え、治療遅延や誤用などの健康被害が発生する恐れがある」と警告した。
実際に糖尿病や肥満治療薬を連想させる名称や、専門医薬品に似せたパッケージデザインの商品が販売されている事例が確認されたという。
同団体は政府に対し、医薬品と極めて類似した名称への事前審査や制限基準の整備、医薬品を想起させる包装やデザインの規制基準新設、誤認防止のための警告表示義務の強化などを提案した。
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