
韓国・憲法裁判所が、裁判に対する憲法訴願(裁判憲法訴願)について初の判断を示し、26件を一括で却下した。
憲法裁は3月24日、23日までに受理した153件の裁判憲法訴願のうち26件を却下したと明らかにした。いずれも本案審理には進まず、裁判官3人で構成される指定裁判部による事前審査の段階で判断された。
却下理由は、補充性違反が2件、請求期間の徒過が5件、請求理由の不備が17件、その他の不適法が3件だった(1件は複数理由に該当)。
このうち「補充性」とは、他の救済手続きをすべて経ずに憲法訴願を提起することを禁じる原則を指す。制度施行後2件目として受理された拉致帰還漁民遺族の国家賠償請求関連事件も、この原則に違反したとして却下された。
憲法裁は「下級審判決に対しては控訴・上告が可能であり、最高裁の最終判断を経て初めて憲法訴願を提起できる」と指摘し、遺族側が上告しなかった点を問題視して要件を満たさないと判断した。
また、少額事件審判法により上告理由に当たらず上告を断念したとの主張についても、「補充性原則の例外には該当しない」と退けた。
請求期間を過ぎた事案も複数確認された。ある請求人は「制度改正前は裁判に対する憲法訴願が認められていなかったため提出できなかった」と主張したが、憲法裁は正当な理由とは認めなかった。
最も多かった却下理由は「請求理由の不備」で、憲法裁は「抽象的な主張や単なる不服申立て、事実認定や証拠評価への異議にとどまる場合は要件を満たさない」と判断基準を示した。
このほか、控訴審の途中で提起されたなど手続き上不適法とされたケースも含まれている。
一方、初の受理案件となったシリア国籍の男性による強制退去命令取消請求については、引き続き審理が進められている。
裁判憲法訴願制度は3月12日に導入されたばかりで、今回の判断は今後の審査基準を示す先例となりそうだ。
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