2024 年 10月 18日 (金)
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韓国大統領選…弱まる地域主義

支持を訴えるイ・ジェミョン(李在明)氏©news1
ユン・ソンヨル(尹錫悦)氏の集会の様子©news1

韓国社会の根深い地域主義が少しずつ弱まっている。「保守の本山」大邱・慶北(TK)地域はもちろん、最近では「進歩の根」である湖南(ホナム)地域でもこうした変化が見受けられる。

こうした現象に加え、与党「共に民主党」も保守系野党「国民の力」も票読みは複雑になった。支持基盤が脆弱な地域を積極的に攻略する前に、票田をまず守らなければならない状況に直面したためだ。

世論調査専門企業の韓国ギャラップは今月15~17日、全国の満18歳以上の1007人を対象に支持率を調査し、18日発表した。それによると、「国民の力」の大統領候補、ユン・ソンヨル(尹錫悦)氏は41%、「共に民主党」の大統領候補のイ・ジェミョン(李在明)氏は34%だった。

地域別の支持率を見ると、最近の支持基盤の変化を確認できる。イ候補は民主党の伝統的な支持基盤である光州・全羅地域で68%の支持率を得た。また、最も弱いTK地域でも支持率は21%を記録した。

歴代大統領選で民主党など進歩陣営の候補は、TK地域での得票率はおおむね低かった。ただ、その推移を見ると、得票率は少しずつ上昇する傾向にある。

第15代大統領選当時、キム・デジュン(金大中)候補が民主党候補としては初めて2桁の支持率(大邱12.5%、慶尚北道13.7%)となった。その後▽16代ではノ・ムヒョン(盧武鉉)候補が大邱18.7%、慶尚北道21.7%▽17代ではチョン・ドンヨン(鄭東泳)候補が大邱6.00%、慶尚北道6.79%▽18代ではムン・ジェイン(文在寅)候補が大邱19.53%、慶尚北道18.61%▽19代ではムン候補が大邱21.76%、慶尚北道21.73%――をそれぞれ記録している。

「国民の力」などの保守陣営は、全羅道で苦戦した。保守政党の大統領選候補が全羅道で2桁の得票率を記録したのは、第18代大統領選当時のパク・クネ(朴槿恵)候補(光州7.76%、全羅南道10.00%)が唯一だ。

だが、今回は全羅道地域で国民の力の躍進が目立つ。韓国ギャラップ調査では、ユン候補が最も劣勢だった光州・全羅地域でも支持率18%を得て善戦している。

これについて、イ・ジュンソク(李俊錫)代表は8日、ユン候補の全羅道での目標得票率を15%から20%に引き上げたのに続き、さらに25%に再度、調整した。また、ユン候補が最近、光州で発表した「複合ショッピングモール建設」発言も肯定的な反応を得ている。

リアルメーターのペ・チョルホ首席専門委員は「地域主義は徐々に後退し、そこに世代間のギャップが入り込んでいる状況。民主化運動を経験した40~50世代がTKの地域主義に亀裂を入れたとすれば、最近は保守陣営を支持する20代以下の世代が湖南地域で『国民の力』の宣伝を支えている」と説明した。

©news1

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