2025 年 1月 6日 (月)
ホーム政治韓国大統領警護処、創設以来「最大の危機」…大統領逮捕なら、揺らぐ「組織の存在意義」

韓国大統領警護処、創設以来「最大の危機」…大統領逮捕なら、揺らぐ「組織の存在意義」

3日、韓国大統領官邸前で、大統領逮捕状執行を断念した後、現場を移動する警察関係者(c)news1

韓国大統領警護処は3日、韓国憲政史上初の現職大統領に対する逮捕状執行という前例のない事態に直面し、1963年の創設以来最大の危機を迎えている。

公捜処は同日、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領に対する逮捕状を執行するため、ソウル市龍山区漢南洞の官邸に進入を試みた。約100人の捜査官や警察が動員されたが、警護処の強い抵抗に遭い、執行は失敗に終わった。

警護処は「適切な手続きに従って警護措置を実施する」との立場を堅持しており、具体的な対応については言及を避けた。同日、警護処は複数の防衛ラインを構築し、官邸への進入を阻止した。最終的に公捜処の捜査官らは官邸建物の200メートル手前で引き返すこととなった。

警護処は「大統領絶対安全」を最優先の任務とし、逮捕状すら警護対象への潜在的危害要因として認識している。大統領が逮捕された場合、警護業務が警護処の手を離れるため、組織の存在意義そのものが揺らぐというジレンマがある。

警護処は声明で「公捜処と警察が法的根拠もなく警察機動隊を動員し、不法侵入した」として強く反発し、「関係者の法的責任を問う」と発表した。また、警察は警護処の幹部らを「特殊公務執行妨害」容疑で立件し、出頭を求めている。

専門家はこの事態を「警護の使命と国家機関としての法的責任が交錯する難題」として注目している。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular