
韓国の外食業界が不況下の活路として、「リブランディング(再構築)」に本格的に取り組み始めた。既存の「コスパ重視」から、体験重視の「ガシンビ(価値+心理的満足)」を求めるMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を新たな顧客層として取り込む狙いだ。
外食チェーン大手・イーランドグループ傘下の「Ashley Queens」は昨年末、ソウル・聖水(ソンス)洞で開催したポップアップストアで、「アメリカン・ヘリテージ・フード」という新コンセプトを打ち出した。
ポップアップ会場は、20世紀初頭の米国の家庭を想起させる温かみあるインテリアで統一。展示品には、同社の「イーランド・ミュージアム」からのヴィンテージアイテムが並び、ブランドの“物語性”を強調した。
ブランド名「アシュリー」は、映画『風と共に去りぬ』の登場人物に由来する点も再アピール。これまで主に30〜50代の顧客が多かったが、10代・20代へのリーチを強めるリブランディングの一環だ。
アシュリー・クイーンズは、プレミアム価格帯のスイーツやシェフとのコラボメニューも投入し、「特別な体験を求める層」を新たな収益源として取り込む戦略を進めている。
1980年代から営業を続ける居酒屋チェーン「Two Dary」も変化を遂げている。従来の9〜10坪規模の小規模店に代わり、30〜40坪の明るく広々とした現代的店舗を展開し始めた。
さらに、人気コメディアンのイ・スジ氏を広告モデルに起用したことで、ブランドイメージが若返り、新規フランチャイズ希望者の年齢層も低下。広告展開による「イ・スジ効果」が顕在化している。
韓国のファストフード大手「Mom’s Touch」は、従来の「チキンバーガー中心」から脱却し、ビーフバーガーとピザの導入によりブランドの多角化を図っている。
2023年末より一部店舗に導入された「ショップインショップ型ピザメニュー」は、夜間の売り上げ増を牽引。導入店舗の平均売り上げは34%増、最大で76%の伸びを記録した。
また、著名シェフのエドワード・リー氏とのコラボビーフバーガーがヒットしたことを受け、2026年にはビーフバーガーを全店舗へ拡大導入する計画も進行中だ。
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