
韓国国防省は4日、北朝鮮のキム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党副部長が、米原子力空母「カール・ビンソン」の朝鮮半島展開を非難し、武力挑発の可能性に言及したことについて、「挑発の口実を作るための詭弁」だと批判した。また、北朝鮮が挑発行為に及んだ場合、圧倒的に報復すると警告した。
カール・ビンソンは2日、釜山港に入港した。第2次トランプ政権発足後、米原子力空母が朝鮮半島に展開されたのは今回が初めてだ。
これに対し、キム・ヨジョン氏は4日、党機関紙・労働新聞を通じて声明を発表し、「米戦略資産の朝鮮半島展開が慣例化し、我々の安全権に否定的な影響を与える場合、それに対処する」と述べた。
さらに「我々も敵対国の安全権に対する戦略的レベルの威嚇的行動を増大させる選択肢を慎重に検討する計画で、座して情勢を論評するだけにはとどまらない」として、対抗的な軍事挑発を示唆した。
この声明を受け、韓国国防省は4日午前、記者団に送ったメッセージで「核・ミサイル開発を正当化し、挑発の口実を作るための詭弁に過ぎない」と指摘した。
また「北朝鮮の核は決して容認できるものではなく、北朝鮮が選択できる唯一の生存の道は、核への執着と妄想を捨てることだ」と強調した。
そのうえで「韓国軍は確固たる韓米連合防衛態勢を基盤に、北朝鮮のいかなる挑発にも徹底的に備えており、もし北朝鮮が韓米の正当かつ防衛的な軍事活動を口実に挑発行為に及ぶならば、圧倒的に報復する」と警告した。
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