韓国のホン・ナムギ(洪楠基)経済副首相兼企画財政相は15日、環太平洋経済連携協定(TPP)について「国内の経済体質をアップグレードさせるモメンタム(勢い)になるだろう」と述べた。政府庁舎で同日午後開かれた外国メディアとの懇談会で明らかにした。
韓国政府は最近、TPPへの加盟手続きに着手した。昨年、東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)を締結したのに続き、もう一つのメガFTA(自由貿易協定)により「貿易の体力」をつける方針だ。
ホン副首相は「来年2月に発足するRCEPが世界最大の規模とすれば、TPPはそれに比べて小さいが、地域的・戦略的側面を考慮すれば重要なものだ」との意義を強調。「加盟による貿易増加の効果とともに、敏感な分野、特に、主に農水産分野に対する被害が出てくる可能性もある」と指摘した。
一方、TPP加入手続きを公式化した過程については「中国や台湾、英国が加入申請をしたからというわけではない」とも強調した。
ただ、加入までに時間はかかるという観測だ。ホン副首相は「政府が手続きに着手しただけに、利害関係者の意見を汲み上げなければならない。法的手続きである公聴会も開かなければならない。数カ月、1年で終わる事案ではないが、大きな枠組みでは(2022年5月までの)ムン・ジェイン(文在寅)政権のうちに加入申請をするという立場だ」と明らかにした。
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