2025 年 6月 28日 (土)
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韓国初の商業用原発「古里1号機」の解体に着手

古里1号機の全景(c)KOREA WAVE

韓国初の商業用原子力発電所である古里1号機(加圧軽水炉型・595MWe)が、26日に原子力安全委員会から解体計画書の最終承認を受け、本格的な解体手続きに入る。2015年に永久停止が決定されてから10年を経て解体事業が本格化し、韓国における原発解体の歴史に新たな一章が開かれた。

原子力安全委員会は同日の第216回会議で、韓国水力原子力が提出した古里1号機の解体計画書を審議・議決し、法的・技術的要件が満たされたと判断して最終承認を決定した。

古里1号機は1978年に商業運転を開始した韓国初の原発だ。40年間の運転を終えた後、2017年6月に永久停止された。その後、解体計画書の策定と規制機関による技術審査や補完の過程を経て、今回承認を受けた。

韓国水力原子力は今回の承認を契機に、12年にわたって古里1号機を段階的に解体し、敷地の復元を進める計画だ。解体事業は「解体準備→主な設備の撤去→放射性廃棄物の処理および敷地の復元」の順で進められる。

韓国水力原子力は来月からタービン建屋内の設備から順次、解体作業に着手する。2031年に使用済み核燃料を搬出した後、放射線系統の解体を経て2037年に解体を終了する。同社はこの過程において、放射線の安全管理、環境保護、地域との対話を最優先の核心原則とする方針。

韓国水力原子力のファン・ジュホ社長は「古里1号機の解体は、単なる設備の撤去を超え、国内の解体技術の内在化、専門人材の育成、産業生態系の構築への転換点となる。事業の過程を国民に透明に公開し、地域社会との信頼を基盤に解体事業を推進していく」と明らかにした。

今回の解体事業は、韓国が原子力発電の全ライフサイクルを管理する体制を整えた国へと飛躍するうえでの重要な転換点であり、今後のグローバルな解体市場進出の試金石になりそうだ。

(c)KOREA WAVE

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