「国際女性デー」(8日)を機に、韓国企業を率いる女性の動きに注目が集まっている。
韓国最高のIT企業「ネイバー」と「カカオ」はいずれも最高経営責任者(CEO)に女性を据え、業績好調なドラッグストア大手「CJオリーブヤング」のCEOも女性が務めている。また、ユニコーンスタートアップの食品ネット通販「カーリー」のCEOも成功した女性経営者に挙げられている。
◇ネイバー
就任2年を迎えたネイバーのチェ・スヨン(崔秀姸)CEOは、ハン・ソンスク(韓聖淑)前CEOに次ぐ2人目のネイバー女性CEOだ。チェ氏が率いるネイバーは昨年、歴代最高の業績を収め、サウジアラビア「デジタルツイン」事業を受注するなど勢いに乗っている。
ネイバーは昨年、年間売上10兆ウォン(1ウォン=約0.11円)に迫る9兆6706億ウォンを記録。営業利益も1兆4888億ウォンと対前年比14.1%成長し、歴代最高の業績を収めた。昨年、ネイバーは新たな収益の柱として大規模AI「ハイパークローバーX」、対話型サービス「クローバーX」、AIチャットボットサービス「キュー:」などを公開した。
国内AIサービスのトップの座を確保したネイバーは、昨年からサウジアラビアへの進出を推進している。昨年10月には1億ドル規模のサウジ「デジタルツイン」事業を受注し、5年間でリヤド、メジナなど5都市のクラウド基盤の3Dデジタルモデリングツインプラットフォームを構築することになった。
今月4~7日にサウジで開かれたIT博覧会「LEAP」にも参加し、AI、クラウド、ロボティクスなどの技術と共にロボット専用OS「アークマインド」を公開した。またネイバーは最近、サウジアラビアのアラムコ子会社「アラムコデジタル」と中東・北アフリカデジタル革新パートナーシップを結んだのに続き、サウジに先端交通システムを構築するためサウジ公共交通公社「SAPTCO」と提携するなど海外進出に成果を上げた。
チェ氏はソウル大を卒業して2005年にネイバー(当時NHN)に入社し、コミュニケーションやマーケティング業務を担当した。その後、退社して延世大で学び弁護士資格を取得して法律事務所に勤務。米ハーバード大のロースクール留学を経てニューヨーク州弁護士資格も取得した。2019年にネイバーのグローバル事業責任リーダーとして復帰し、2022年3月にネイバーCEOに選任された。
チェ氏は1981年生まれで、ネイバーの最年少CEOとしても注目された。
◇カカオ
一方、今月28日にカカオのCEOに選任されるチョン・シンア氏は、カカオ初の女性CEOだ。チョン氏は昨年12月にCEOに内定し、カカオグループの役員人事などカカオの刷新作業を推進している。
チョン氏は1975年生まれで米コンサルティング会社のボストンコンサルティンググループ、同電子商取引大手イーベイ、ネイバーを経て、ベンチャー投資子会社「カカオベンチャーズ」に入社して代表に。AIやロボット、モバイルプラットフォーム、ゲーム、デジタルヘルスケアなど多様な分野のスタートアップを発掘して投資し、IT生態系を拡大するのに寄与してきた。
スタートアップ創業から成長、ユニコーンなど各成長段階の分析、問題解決能力はもちろん、カカオの多様な事業とサービスに対する深い洞察力も備えているという評価を受けている。
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