2024 年 12月 23日 (月)
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韓国兵務庁長インタビュー (下) 「芸術・体育の兵役特例、段階的に減らす」

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韓国では満18歳以上の男性に兵役が課せられる。徴兵検査の結果、健康状態などによって▽兵営に入って軍務に就く「現役入隊」▽「補充役」判定を受けた人が兵役の代わりに公共機関などで働く「社会服務要員」▽戦時にのみ招集される「戦時勤労役」▽兵役免除――などに分類される。現役入隊の場合、通常は陸軍に入り、18カ月の兵役を務める。

現在、関係法令によりクラシックや国楽、バレエなど42の文化芸術大会において一定程度の成績を収めた場合、現役の代わりに補充役に編入されるという「兵役特例」制度がある。だがBTSのような大衆文化芸術家はこうした補充役の対象ではなく、特例制度の公平性をめぐる論議がふくらんだ。

韓国兵務庁のイ・ギシク(李基植)庁長は、公正性を考慮して、芸術・体育関係者への兵役特例を段階的に減らしていく必要があると強調した。

「芸能分野で(補充役編入を)認めるための大会が、今の法令の基準に合うか調べるつもりだ。基準に合わないようなら、整理する」

news1のインタビューに応じるイ・ギシク兵務庁長(c)news1

◇スポーツでの特例拡大に否定的

サッカーや野球などスポーツ選手に対する兵役特例を増やすべきだとの主張に対しても、否定的だ。

2002年の日韓ワールドカップ(W杯)サッカーでベスト4に、2006年のワールドベースボールクラシック(WBC)でベスト4にそれぞれ進出の際、韓国政府は代表チームの選手に兵役特例を与えた。

だが、公平性の論議が起き、関連規定を廃止した経緯がある。

「2002年当時、施行令改正を通じて(W杯出場選手らが)補充役として進む道を開き、その後、この規定をなくした。またこれを改正して関連規定を蘇らせるなら、国民から『一貫性がない』と叱責を受けるだろう」

ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が選挙の際、公約に掲げたのが「公正」だ。兵役特例の拡大のために施行令再改正はこの「公正」にも合わないと見る。

「政府がまるで気前よく(兵役に関する)特例をばら撒くようなことはしてはならない」

そのうえで、次のような方向性を示した。

「韓国の安全保障環境と兵役資源が十分かどうか。また公正性・公平性などを考慮に入れ、関係省庁と慎重に協議しつつ、国民世論を十分に聞いて最善策を模索する」

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