2024 年 11月 25日 (月)
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韓国企業が注視…日本の「コスパEUV」装備、ASMLの独占構図を崩せるか

2020年10月、ASML本社を訪問した韓国サムスン電子のイ・ジェヨン副会長(当時)=サムスン電子提供(c)NEWSIS

最先端の半導体生産に不可欠な極端紫外線(EUV)露光装置をめぐり、日本がオランダの独占的地位に挑戦状を突きつけた。

特に日本は、コストパフォーマンスに優れた新型装置を開発し、絶対的な影響力を持つオランダの装置メーカー「ASML」による独占体制に変化をもたらす可能性が注目されている。

ASMLが製造するEUV装置は、1台あたり数千億ウォン(数百億円)にも達する高価な装置であり、年間の生産量も限られているため、韓国サムスン電子や台湾積体電路製造(TSMC)などの半導体企業にとって、装置の確保は常に課題だった。したがって、ASMLのEUVに代わる装置が量産されれば、相対的に低コストで半導体生産能力を向上させることが期待されている。

業界関係者によれば、沖縄科学技術大学院大学(OIST)は最近、ASMLのEUV装置よりも、構造が簡素で、製造コストを抑えた新型EUV装置を開発した。

この装置は、従来の6枚の光学反射鏡を使用する装置とは異なり、2枚の反射鏡のみを使用するなど、構造を単純化した。これにより、半導体生産の信頼性を高め、維持管理の複雑さを軽減することが特徴だ。

EUV装置は、複数の反射鏡を通じて光を反射させ、ウェハーに回路を刻む仕組みで動作する。7ナノメートル以下の超微細プロセスを通じて半導体を製造するには、このEUV装置が不可欠だ。

ASMLは、このEUV装置を世界で唯一製造している企業であり、1台の価格は3000億ウォン(約330億円)を超える。サムスン電子やTSMCなどの半導体企業にとっても、装置の購入は大きな負担であり、さらに納品には1年以上の待ち時間が必要とされる。

そのため、業界では新型EUV装置が量産されれば、ASMLの独占供給体制が覆る可能性があると見ている。

最近、人工知能(AI)半導体の需要が急増している中、半導体企業がEUV装置を容易に確保できるようになれば、生産能力の拡大も期待できる。また、最先端半導体の生産コストが下がれば、半導体の収益性も向上する。

EUV装置メーカー間で競争体制が形成されれば、半導体企業はより有利な価格交渉も可能になる。

米国のITメディア「トムズハードウェア」は「新型EUV装置が大量生産されれば、チップ装置産業だけでなく、半導体産業全体を再編するだろう」と指摘している。

業界では、今後、半導体企業や研究機関を中心に、コストパフォーマンスを重視したEUV装置の購入が進む可能性があると見ている。

特に、TSMCに比べてEUV装置が不足しているとされるサムスン電子も、新型EUV装置を通じて超微細プロセス半導体の生産能力を向上させる可能性がある。サムスン電子が保有するEUV装置の台数は現在40~50台とされ、これはTSMCの40~50%程度だ。

一方、日本のメーカーもASMLのEUV装置独占体制に挑戦を続けている。キヤノンは昨年、ASMLのEUVよりも低コストで、消費電力が90%少ないナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術を発表した。EUV投資に慎重だったニコンも、EUV装置の新技術開発に参入したとされている。

業界関係者は「新型EUV装置の開発が進めば、半導体企業間の最先端半導体競争にも影響を与える可能性がある」と述べる一方で「実際に装置が量産されるかどうかは、今後の展開を見守る必要がある」としている。

(c)NEWSIS

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