2024 年 11月 27日 (水)
ホーム経済IT/メタバース韓国代表、アジア大会eスポーツ全種目で入賞、人気スポーツに定着するか

韓国代表、アジア大会eスポーツ全種目で入賞、人気スポーツに定着するか

杭州アジア競技大会LOL種目で金メダルを獲得した韓国代表チーム(c)KOREA WAVE

杭州アジア大会のeスポーツで、韓国代表チームが出場全種目でメダルを獲得し、eスポーツに対する期待感が高まっている。

eスポーツは、今回のアジア大会で初めて正式種目に採択された。同大会で韓国代表チームは金メダル2、銀メダル1、銅メダル1個を獲得し、優れた成績を残した。

ゲーム業界は、韓国代表チームが好成績を収めたことで、ゲームに対する産業的、社会的認識が向上すると期待する。

しかし、eスポーツが人気スポーツとして定着するためには、種目構成をはじめ、改善すべき課題も少なくないという指摘が出ている。

◇政界も「支援策模索」激励

今回のアジア大会で、eスポーツの種目は七つで構成されていた。韓国はこのうち、FCオンライン、ストリート・ファイター5、リーグ・オブ・レジェンド(LOL)、バトルグラウンド・モバイルの4種目に出場した。

韓国はストリート・ファイター5のキム・グァンウ選手が初の金メダルを獲得し、リーグ・オブ・レジェンド代表チームは全勝優勝を達成。FCオンラインのキム・グァンウ選手が銅メダルを、バトルグラウンド・モバイル代表チームも銀メダルを獲得した。

政界でもeスポーツ代表チームの好成績を祝う声が出ている。与党「国民の力」のアン・チョルス(安哲秀)議員は1日、Xで「国内eスポーツの環境が劣悪であるにもかかわらず、成果を挙げたことを喜び、積極的に支援策を探す」と強調した。

アン議員は、ゲームを「単純な興味中心の娯楽ではなくプログラミング、コンピュータグラフィックデザイン、作家の創作(ストーリー)、音楽とともに科学、文化、さらにはスポーツまで融合した第4次産業」と位置付けたうえ「我が国のゲーム産業がよりいっそう発展することを願い、積極的にeスポーツに役立つ道を探す」とした。

一方、eスポーツが正式スポーツと認められるために、解決すべき課題も少なくない。特に、eスポーツが定着するためには、種目の採択に対する明確な規定が必要だと言われる。

杭州アジア大会eスポーツの詳細種目(c)KOREA WAVE

杭州アジア大会でのeスポーツは▽LOL▽FCオンライン▽バトルグラウンド・モバイル▽ストリート・ファイター5▽Dota2▽夢三国▽王者栄耀――の7種目で構成された。

種目の採択は、開催国とアジアオリンピック評議会(OCA)の所管だ。2021年にアジアeスポーツ連盟(AESF)はアジア大会eスポーツ種目を発表し「OCAが定めたオリンピックの価値を含む選定基準により、種目を定めた」と明らかにした。

そのような点を考慮しても、今大会の種目構成を疑問視する声が少なくない。なぜなら「夢三国」と「王者栄耀」は、中国人の利用者の割合が圧倒的に多いからだ。eスポーツが正式なスポーツとして影響力を強めていくためには、大衆性を高めなければならない。

◇正確なルール指定など課題

種目に対するルールを正確に指定しなければならない。LOL種目は開幕前から偏向運営ではないかとの論議が起きた。LOLはパッチ(修正プログラム)が更新されるたびに160種余りに達する「チャンピオン」、すなわち選手たちが選ぶキャラクターの性能や全般的なゲームバランスが大幅に調整される。

今回の大会では6月に導入された13.12バージョンが適用された。このため、韓国代表チームは大会直前までパッチを手に入れるのに苦労した。

一方、中国は自国リーグを終えた直後、直ちに合宿に入り、13.12バージョンで1カ月前からトレーニングを積んできたのではないかとの疑惑が数回提起された。ルール変更が頻繁なeスポーツ種目の特性上、明確なガイドラインが必要だろう。

杭州アジア大会バトルグラウンド・モバイルの韓国代表チームが銀メダルを受賞した(c)KOREA WAVE

バトルグラウンド・モバイルは、従来のバトルロイヤルの代わりに特別に制作されたアジア大会バージョンで実施された。スカイダイビング、オフロードレーシング、射撃など現代スポーツを混合した方式で進められたため、面白みに欠けたという指摘も出た。

業界関係者は「今回、代表チーム選手の活躍でeスポーツが国民に好印象を与えたことは良かったが、改善しなければならない事案は依然として多く残っている。現在は、種目のゲーム会社の影響力も非常に大きいが、これをどのような方法で調整するか議論も必要だ」と指摘した。

(c)KOREA WAVE

RELATED ARTICLES

Most Popular