
日本を訪れる韓国人観光客が再び最多を記録する中、日本政府が韓国人“リピーター”向けに入国手続きを簡素化する措置を打ち出した。6月には東京・羽田空港と福岡空港に「韓国人専用入国審査台」が設置され、短期旅行の利便性がさらに高まる。
日本政府観光局(JNTO)によると、この特別審査台は6月1日から30日までの1カ月間、羽田空港第3ターミナルと福岡空港国際線ターミナルで運用される。
対象は▽過去1年以内に日本を訪れた記録があり▽90日以内の短期滞在を目的とし▽事前に「Visit Japan Web」への登録を済ませた韓国人旅行者。利用は午前9時~午後4時到着便に限定され、配偶者や1親等以内の家族も登録により同伴可能だ。
この措置は、訪日を繰り返す韓国人旅行者の利便性を高めるための試験的導入であり、短期かつ高頻度な旅行スタイルに対応する狙いがある。
2025年1~3月期に日本を訪れた韓国人は250万6100人で、前年同期比7.2%増。2024年には年間714万人を突破し、過去最多を記録。今年も月次ベースで記録を更新し続けている。
この流れを後押しするのが充実した航空供給だ。韓国国土交通省は、2024年冬季スケジュールで日韓間の航空路線を約100区間、週1200便以上とし、首都圏のみならず、釜山(キメ)、大邱(テグ)、清州(チョンジュ)、務安(ムアン)など地方空港からも日本各都市との直行便を拡充した。
2025年も日本を含む近距離国際線中心に供給を前年比10%以上拡大する方針だ。
旅行プラットフォームを運営する「NOLインターパークツアー」関係者は「本格的に効果を実感するには時間が必要だが、出入国の簡素化は日本旅行需要に好影響を与えるだろう。夏休みシーズンを控え、需要増加が期待される」と述べた。
一方、日本人の訪韓も回復傾向にある。韓国観光公社によれば、2025年1~3月期の訪韓日本人は78万2511人で、前年同期比17.5%増。2019年同時期の66万人と比べても17%増加した。
しかし、同期間の訪日韓国人(約250万人)と比較すると、依然として3倍以上の大差がある。
この不均衡の要因として、航空供給の偏りやアクセス性の違いが挙げられる。旅行業界関係者は「多くが韓国発日本行き中心の構造で、日本の地方空港から韓国各地への直行便は限られている」と指摘する。
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