
仮想プライベートネットワーク (VPN) サービスプロバイダー「NordVPN」は28日、「世界プライバシー力テスト(NPT)」の結果、韓国人の36%がアプリやオンラインサービスのプライバシーポリシーを読まずに同意していると明らかにした。専門家らは、こうした無関心が個人情報流出のリスクを高めると警告している。
現在、スマートフォン利用者1人あたりが使用するアプリは平均80個以上、Apple App Storeには約180万個、Google Play Storeには330万個に達する膨大なアプリが登録されている。アプリの選択肢が増えるほど、利用規約を丁寧に読む代わりに「同意」ボタンを無意識に押す習慣が定着する可能性も高まっている。
実際、今回の調査で韓国人の36%がアプリ利用規約を全く読まず、52%がデータセキュリティポリシーを確認しないと回答した。第三者とのデータ共有に関する内容を読まないと答えた割合は50%、データ収集に関する内容を無視すると答えた割合は46%に達した。
特に15~29歳の若年層は高年齢層に比べて規約への関心が低いことが分かった。すべての年齢層で最も関心が高かった項目は、第三者とのデータ共有ポリシーだった。
アプリの権限設定については、比較的慎重な態度が確認された。回答者の92%が「必要な権限のみ許可する」と答えた一方で、11%はアプリに位置情報、マイク、連絡先などへの無制限アクセスを許可していることが調査で分かった。しかし、ソフトウェアやアプリのアップデートを遅らせることは依然としてリスク要因として残っている。回答者の25%が「アップデートを頻繁に遅らせる」と答えており、これがセキュリティ脆弱性を放置する結果を招く可能性がある。
NordVPNの別の調査によると、Androidアプリの87%、iOSアプリの60%が実際の必要性に関係なくデバイスアクセス権限を要求している。これは、利用者が規約を正しく読まずに権限を許可し、本人も気付かぬうちに機密情報を露出させる結果につながる可能性がある。
NordVPNは個人情報流出を防ぐために▽アプリは必ず公式ストアからダウンロードし、要求する権限を把握したうえで許可する▽カメラ、マイク、ストレージ、位置、連絡先の権限は本当に必要な場合にのみ許可する▽アプリインストール前にプライバシーポリシーを確認する▽過度な情報収集や第三者共有が懸念される場合は代替アプリを利用する――ことを推奨した。
また、位置情報の権限は「アプリ使用中のみ許可」する▽SNSアカウントでのログインは避ける▽使用していないアプリのバックグラウンドデータ収集を遮断する――ことも助言している。
NordVPNが今年発表したNPTには、世界181カ国から3万3256人が参加し、23項目を通じてプライバシー意識を測定した。
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