韓国の研究チームが韓国人の自閉症スペクトラム障害を誘発する遺伝的変異を究明した。
盆唐ソウル大学病院は精神健康医学科のユ・ヒジョン教授、高麗大学バイオシステム医科学部のアン・ジュンヨン教授の共同研究チームがゲノムの一部である「縦列型反復配列(STR)」の変異が脳形成と発達を調節する遺伝子ネットワークに影響を及ぼすことを発見した。
自閉症スペクトラム障害とは、制限的で反復的な行動に興味を示したり、コミュニケーションなど相互作用に困難をきたす複合的な神経発達障害だ。
北米や欧州で実施された研究が多かったのとは異なり、韓国人に対する研究は全くないのが実情だった。
問題は、海外研究で明らかになった障害スペクトラム障害の原因である遺伝子は、韓国人の特性を完全に説明できないという点だった。
これに対し、研究チームは、韓国系自閉症スペクトラム障害の遺伝的な原因を明らかにするため、韓国人の自閉症スペクトラム障害634世帯のゲノムを分析した。
ゲノムは、遺伝子と細胞核の中にある染色体の合成語で、主に直列反復を含む反復的な「デオキシリボ核酸(DNA)」で構成される。このうちSTRは遺伝子変異の一つで、ゲノムの約6.8%を占める。
分析の結果、STR変異が受精期から出生までの遺伝子発現と染色体調節に大きな影響を及ぼすことを確認できた。
このような変異は前頭葉皮質に分布する遺伝子から発見され、自閉症スペクトラム障害と関連した適応能力と思考能力に影響を及ぼした。
自閉症スペクトラム障害者とその親、非自閉きょうだいまで計2104人の遺伝子1万2929個を人工知能(AI)と機械学習(マシンラーニング)で分析した。
(c)news1