
2025年秋の“遅めのバカンス”シーズンに、韓国人旅行者が選んだ人気旅行地は、国内では慶尚南道南海、海外では中国・上海と日本・宮古島であることがわかった。旅行価格比較サイト「ホテルズコンバイン」と「カヤック」が、2024年7月1日から2025年8月18日までの韓国ユーザーによる検索データを基に、2025年7〜9月の宿泊傾向を分析した結果だ。
◇国内1位:急成長を見せるリゾート地・慶尚南道南海
南海は前年同期比で検索数が約675%急増し、最も大きな上昇率を記録した。これは2025年7月5日に正式開業した大型リゾート「ソルビーチ南海」や、「アナンティ南海」「イジェ南海」など高級リゾート群への関心と需要の高まりによるものと分析される。
とくに「ソルビーチ南海」は、慶尚南道と韓国の大型観光企業・大明ソノグループ(現・ソノインターナショナル)が2013年から推進してきたプロジェクトであり、今年の南海観光ブームの原動力となっている。
総客室数451室のほか、大型プール、展望台、多様なレストラン、そしてすべての客室から韓国南部の海岸国立公園「閑麗海上国立公園」のオーシャンビューが楽しめる点が特徴だ。
さらに、地元の段々畑村に着想を得た建築デザインや、通年運営可能なエコリンク(屋内スケートリンク)、インフィニティプール、文化・メディア体験施設も併設されている。
◇海外1位:中国・上海―無査証入国で観光需要拡大
中国・上海は、2024年11月から始まった韓国人対象のビザ免除政策の影響で検索数が183%増加。今後も訪問者数はさらに拡大すると見込まれている。
また、2025年夏には世界最大規模の「レゴランド」がオープンし、既存のディズニーランドと並ぶエンターテインメント都市としての地位を強化した。
今年は光復80周年にあたり、韓国臨時政府庁舎など歴史遺跡への関心も高まり、文化・歴史・娯楽が融合した複合観光地として注目されている。
◇海外2位:日本・宮古島―“日本のモルディブ”として人気急上昇
3位にランクインしたのは沖縄県の宮古島。透明度の高い海や、日本有数の美しさを誇る「与那覇前浜ビーチ」などを背景に、“日本のモルディブ”と称され、韓国人観光客の間で人気が高まっている。
かつては年間6便にすぎなかった仁川からの直行便も、2024年には308便に増便され、格段にアクセスが向上した。特に沖縄本島よりも静かで落ち着いた雰囲気が、忙しい日常を離れてリラックスしたい旅行者に好評を得ている。
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