ジャボン、ジャボン……。韓国・済州道済州市(チェジュシ)の龍潭(ヨンダム)浦口で7日午後、上着を脱いだ人が海に飛び込んだ。自分も負けまいと、すぐそばでもう一人が飛び込み、彼らのダイビングはしばらく続いた。
水着を着た人が目立ち、ゴーグルやフィンを準備してきた人もいた。救命胴衣を着せた子どもと水遊びを楽しむ親もいた。
しかし、大半はいかなる安全装置もなしに、裸で海に飛び込み、競争するかのように次々とダイビングをしていた。まるでプールを利用するかのように、危険な「港での水泳」を楽しむ人は20人を超えた。
港や波止場はダイビング、水泳などの水遊びが禁止されている。それでも、毎年蒸し暑くなると、こうした水遊びは繰り返されているのが現状だ。
SNSも港や波止場での水遊びを煽っている。済州のあちこちの波止場を「ダイビングスポット」と紹介する投稿が多数上がっている。
それゆえ、毎年夏には、港や波止場での水遊び事故が繰り返される。指定海水浴場と違い、安全管理要員がおらず、船舶や周辺施設での人身事故の危険が大きいからだ。
「漁村・漁港法」第45条(禁止行為)によると、道内の漁村定住漁港や小規模漁港では、漁港の使用に支障を与えかねない行為を禁止している。しかし、禁止行為には「水泳」が含まれておらず、啓発以外の対応が取りにくいのが実情だ。
この5年間、済州で発生した水難事故の人命被害は計498人で、このうち38.1%(190人)は7~9月に集中的に発生している。
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