
大規模な山火事が発生した韓国慶尚北道安東市の犬飼育場で、檻の中に閉じ込められていた約700匹の犬が焼死する悲劇が起きた。飼育場の所有者は、奇跡的に生き残った7匹を「食用として売る」と語り、波紋を呼んでいる。
韓国JTBCの報道によると、火災は3月25日に発生。飼育場の主は犬たちを檻の中に残したまま、自分だけ避難した。その結果、檻に閉じ込められていた約700匹の犬が、逃げることもできず焼け死んだ。
現場では、死骸の山のすぐそばで、奇跡的に生き残った犬が体を縮めて震えている姿が発見された。顔には火の粉による火傷の跡があり、溶けた檻を辛うじてすり抜けて生き延びたとみられている。
その後、再び現場に姿を現した飼育場主は「山で飢え死にするよりは、いっそ食用にする方がましだ」と語ったという。
現場は火災再発の危険もある状況で、ボランティア団体が飼育場主の同意を得て、生存した犬たちを安全な場所へと移送した。
獣医師は「外見上は無事に見えても、肺や気管支などの内部に火傷を負っている可能性が高い。ほぼ奇跡的に助かった状態だ」と述べている。
今回の慶尚北道の山火事では、牛や豚も2万頭以上が犠牲となった。しかし、犬を含むペットに関する被害は、公式の集計がない。
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