2025 年 9月 23日 (火)
ホーム社会韓国・5年で6倍に急増した野生動物の“ロードキル”…2024年9万件超、「生態通路の拡充を」対策求める声

韓国・5年で6倍に急増した野生動物の“ロードキル”…2024年9万件超、「生態通路の拡充を」対策求める声

交通事故死した絶滅危惧野生動物2級のヤマネコ=画像を一部加工してあります=咸陽郡提供(c)news1

韓国で野生動物の交通事故死(ロードキル)が急増している。過去5年間で発生件数は6倍に跳ね上がり、2024年は9万件を超えたが、対策は追いついていないとの指摘が出ている。

国会環境労働委員会所属の金位相(キム・ウィサン、金位相)国民の力議員室が18日に公開した国土交通省や環境省などの資料によると、ロードキルは2020年の1万5107件から2021年には3万7261件、2022年6万3989件、2023年7万9278件と急増。2024年には9万1162件と、5年間で6倍以上に膨れ上がった。今年もこの傾向が続けば、年末には10万件を超える可能性が高い。

発生場所別では一般国道が圧倒的に多く、昨年だけで2万7882件が記録され、全体の約3分の2を占めた。一方、高速道路での件数は881件と、2020年の1584件からは減少したが、一般国道は同期間で2.3倍以上増加した。

専門家は一般国道での夜間走行増加や道路周辺の開発拡大を主な要因に挙げている。

動物種別では猫の被害が最多で、昨年は5万589匹が犠牲となった。次いでノロジカ1万9258頭、アライグマ5198匹、犬3022匹の順だった。国立公園内でも過去5年間で867件発生し、2023年(243件)、2024年(216件)は200件台に増えている。

専門家は「ロードキルは野生動物保護にとどまらず、交通安全にも大きな脅威だ。道路設計段階から動物の移動経路を考慮し、一般国道を中心に生態通路の設置や予防策を強化すべきだ」と強調した。

(c)news1

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