韓国の飲食店で料理を運ぶサービングロボットが、産業現場で活躍する事例が増えている。産業用自動運転ロボットより比較的安価で簡単に導入できるため、物流センターや中小工場で注目されている。
韓国でサービングロボットのリーディングカンパニーである「VDカンパニー」は、昨年末まで約3000店舗にサービングロボット5000台を供給した。
VDカンパニーは昨年に比べてロボット供給先が多角化した。飲食店の他にもスクリーンゴルフ場のような店舗や物流センターにも納入。産業用清掃ロボット「クリーバー」を発売し、これをサービングロボットとともに導入する事例もあった。
VDカンパニーのハム・パンシク代表は最近のインタビューで「サービングロボットという名前で市場が大きくなったが、本質的には室内自動運転ロボットと同じだ。人材難の業種に次第に領域を拡大している」と説明した。
ソウルのある印刷業者は、工場に商品運搬用として「ビロボティクス」のサービングロボット「ベミンロボットSワイド」2台を導入した。従業員がカートを引っ張って運んでいた業務をロボットが自動で運ぶようにした。
ビロボティクス関係者は「外食業場の他にもスクリーンゴルフ場やビリヤード場、物流・製造現場でサービングロボットの導入需要が増えている。ロボットで業務の利便性を高めることができると期待されているようだ」と話した。
ビロボティクスは下半期中に物流現場に特化した自動運転ロボット(AMR)の発売も準備しているという。
韓国LG電子が投資した自動運転サービスロボットのスタートアップ「ベアロボティクス」もサービングロボット分野の技術を基に、工場や倉庫などに活用領域を拡張する。産業現場に合わせた自動運転ロボット「サービスAMR」の発売を控えている。
ベアロボティクスのハ・ジョンウ代表は5月、あるフォーラムで「産業用AMRを開発する前からサービングロボットが携帯電話工場のような産業施設で使われ始めた。安定的な商業化プラットフォームは完成し、これを土台に多様な製品を作ることが加速化している」と説明した。
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