韓国の就業者数が6月も前年を上回り、15~64歳の雇用率は69.9%で過去最高を記録した。高齢者と女性層が好調な雇用をけん引しているが、青年層の働き口は8カ月連続減少し、製造業は半年連続で下り坂を見せるなど不振が続いている。
統計庁がこのほど発表した「6月雇用動向」によると、15~64歳の雇用率は前年同月比0.8ポイント上がった69.9%だった。1989年1月の統計開始以来、6月としては最も高く、男性は77.5%、女性は62.1%だった。
年齢階層別では、60歳以上の雇用率は47.1%で前年より0.8ポイント増加した。女性も1.3ポイント増の55.1%だった。
これに対し、15歳以上の男性は0.3ポイント減少した72.1%。前年比では4月(-0.2ポイント)、5月(-0.3ポイント)に続いて3カ月連続の減少となった。
先月の就業者数は2881万2000人で、1年前より33万3000人(1.2%)増えた。これで対前年比の増加は2年4カ月連続だ。
こうした雇用の好調さとは裏腹に、輸出の不調と建設業界の不景気を反映して建設・製造業就業者は減少傾向にある。建設業の就業者数は212万3000人で前年より6万2000人減り、前年比の減少は昨年12月から7カ月連続だ。また、製造業も448万8000人と前年より1万人(-0.2%)減り、6カ月連続で後退した。
青年層の就業者数は1年前より11万7000人減少し、8カ月連続の下落となった半面、60歳以上は34万3000人も増加。少子高齢化傾向が雇用動向にも表れた。
統計庁は輸出と景気の先行きが依然、不確実で、今後の雇用の流れを予断することは難しいとしている。
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