2025 年 10月 24日 (金)
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韓国・鉄道職員への暴力・妨害、過去5年間で720件超…傷害・暴行74件

ソウル駅構内(c)NEWSIS

韓国鉄道公社(KORAIL)の駅務員や列車乗務員を対象とした各種犯罪が、過去5年間で700件を超え、現場の安全が深刻な水準にあることが明らかになった。

ミン・ホンチョル議員(共に民主党)が韓国鉄道公社や国土交通省鉄道特別司法警察隊から提出を受けた資料によると、2020年から2024年までの5年間に発生した駅務員や列車乗務員を対象とした犯罪は計726件に達した。

最も多かったのは「鉄道安全法違反」で、374件(全体の49.2%)を占めた。このうち365件、実に97.6%は職務執行を暴行や脅迫で妨害した「職務執行妨害」に該当した。続いて、器物損壊や横領などのその他犯罪が192件(26.4%)、傷害・暴行が74件(10.2%)だった。

具体的な事例として、2024年10月31日には、安東―栄州間を運行していたKTXイウム号の車内で、スピーカーフォンで通話中の乗客に静かにするよう依頼した女性乗務員が、逆上した相手に暴言を浴びせられ暴行される事件が発生。被害者は3週間の治療を要する傷害を負い、加害者は起訴された。

また2025年4月29日には、龍山駅の出入り口付近で酒に酔ってたばこを吸っていた男性に注意した駅務員が顔を殴られ、髪をつかまれるなどの暴行を受け、加害者は鉄道職員の正当な職務執行を妨害したとして逮捕された。

被害者の内訳をみると、「職務執行妨害」の365件中、駅務員が256人(70.1%)、列車乗務員が109人(29.9%)だった。「傷害・暴行」も74件中、65件(88%)が駅務員を対象に発生しており、駅務員がより多くのリスクに晒されていることが統計からも明らかとなった。

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