韓国・務安国際空港での済州航空機事故直後、同航空会社を利用する乗客数が急激に減少したことが確認された。事故の詳細な原因がまだ解明されていない中、安全性への懸念が利用者の間で広がったことが影響したとみられる。
国土交通省の航空ポータルによると、事故翌日の先月30日、済州航空の乗客数は4万4813人で、前日比11.7%減少した。この減少率は全体の乗客数減少(5.7%)の2倍以上に上る。また、前年同月の同日比で見ても、6.9%減少している。
先月31日には減少がさらに顕著となり、済州航空の乗客数は3万6896人にまで減少して27.3%の急落となった。この結果、済州航空はLCC(格安航空会社)市場での乗客数1位の座を一時的にティーウェイ航空(4万1772人)やジンエアー(4万1803人)に譲る形となった。
さらに、済州航空は今月6日から3月29日までの期間、国内線・国際線合わせて1900便の運航を削減する計画を発表した。現在、国内線の主要ルート(済州を結ぶ金浦、釜山、清州、務安の4路線)および国際線5路線(務安から長崎、バンコク、コタキナバル、台北、長沙)の便が減便されている。この動きにより、乗客数は今後さらに減少する見通しだ。
業界では、済州航空の乗客数減少傾向が長期間続くと予想している。事故の原因として「バードストライク」や務安国際空港の「ローカライザー」問題が挙げられているが、原因の完全な解明には少なくとも6カ月から1年が必要とされる。大韓航空とアシアナ航空の合併に伴い誕生する「統合LCC」との競争が迫る中、済州航空にとって今回の事故は大きな打撃となる可能性が高い。
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